確かに恋だった







ずっとは無くて
いつかは必ずやってくる
そんな事分かっていたのに…






宮地くんと仲良く廊下を歩いている姿を見掛けるようになったのは最近。舞花から直接聞いたわけじゃないけど、あいつが宮地くんを見る目付きが変わった事に気が付いたのは、多分俺が同じ目で舞花を見ているから。
慈しむような、大切なものを目に焼き付けるようなそんな感じ。

宮地くんが舞花を好きなのは、当人以外は周知の事実だった。それでも、宮地くんが告白を決意するなんて思いも見なくて動揺した心は、未だに終着する場所を知らない。

「俺は、どうだったんだろうな」

気持ちからはいつも逃げていた。自分の気持ちと向き合うなんて怖くて出来なかった。どこまでも臆病者な俺。

『錫也!』

笑顔で微笑んでくれる舞花は、もう俺の隣には居なくて、俺はまた自分の本心を引きずり出さずにやり過ごす。
でも、キミへの想いは…






確かに恋だった

(大切な女の子を失ったのは二度目)
(どちらも最初から諦めていた)

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20120410




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