これが最高のバッドエンド







抱きしめたいと思った身体は、もう他の男のものだった。
首にちらりと見える所有印。
それが嫌でも、俺と舞花を引き離す。

舞花はきっと、俺のことなど微塵にも気に止めていなくて、想いは伝えて始めて形になることを思い知らされた。
けれど、もう届かない。


「宮地くん、ぼーっとしてない?寝不足?」


俺を気遣う舞花の言葉に苛立ちを覚える。
お前こそ寝不足なんじゃないか?
そう言ってやりたい。
でも…言えるわけがなかった。






これが最高のバッドエンド

(好きだった相手を疎ましく想うなんて)
(なんて拷問)

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20120808




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