2022/12/09 02:24

非常に素晴らしかった!いしい先生の作品は初めて拝読したのだが、先生いわく「らしくない話」とのことで普段のらしい方のいしい先生も是非とも浴びさせていただきたくなった。絶対どちらも素晴らしいもんな。
ロカちゃんが非凡な才能を認められて周りに支えながらどんどん成功していくなかで、変わらないけど変わっていくロカちゃんの描写がすごくよかった。それを踏まえての柴ちゃんとの関係性がすごくいいんだよなー。柴ちゃんはずっとロカちゃんのライナスの毛布で、かつ「おまえはオレのシマだ」とあったように柴ちゃんもロカちゃんが大事で、だからこそあのラストになるのがすごい切ないんだよな、、、ロカちゃんが成功していく過程での柴ちゃんの存在はめちゃくちゃデカくて、でもロカちゃんが成功して成長するということは柴ちゃんとの別れが必然になるということだったわけだからさあ…涙涙涙…。最後、柴ちゃんがメールで別れを告げるのが切ない。電話では言わなかったっていうのが良すぎる。言えなかったのかな…。
そしてラストシーンの美しさがすごい!焼け落ちた商会事務所と倉庫の跡地にロカちゃんのポスターが貼ってあるというあの寂寥感、なんなんすか??ロカちゃんの記憶の中の地元の風景(柴ちゃんはそこにいる、という思い出)の中からも柴ちゃんは去ってしまって、本当に「柴ちゃんなんていなかった」という事実が作り出されてしまったようでとても悲しくなった。あーこれから先もロカちゃんはもう柴ちゃんに電話することはなくて、電話番号も消しちゃうかもしれなくて、でも柴ちゃんはロカちゃんの電話番号を消せないのではないかと思った…。
とても良い漫画を読ませていただいた。これなんとか…商業化してほしい……みんな読んでほしい…。慟哭──……。



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