開花
久しぶりでさぁ、看護士さん
………、どなたでしたっけ？
……………え…
嘘です。お久しぶりですね、トージュさん。
本気で…びっくりしちまったじゃねぇか……
あらそれはごめんなさい！あなたを見るのががあまりにも久しぶりだったものですから
…………それ、どういう意味で？
言葉の通りよ、引きこもりの鍛冶屋さん！
はっ、失恋してヤケっぱち起こすようなお嬢さんに言われたくはねぇや！
何をまた！昔の事でしょう、今はもう恋人もいますし！あなたとは違ってね！
なんでさ！やりますかいっ
受けて立つわ！
堂々といきやしょ、今回は、ね！
ふん、誰があなたの工具なんて使うもの…です……か…
…ん？どうしたんでさ、んな風に固まって…ははあ、まさか怖じ気ついて…
……………あなた、目が…
は？目？ありやすよ〜、ここに、ね。
そうじゃないわよ！ずっと隠していたじゃない。どうしたんですか…あの変わったファッションは！
……ファッションなんかじゃねえや…やめた、それだけでさあ
…それはまた…突然どうして？
目に見えない事があまりにも多すぎる。から、かな
は？
……………
あなたが詩人みたいな事を言ってるからじゃないの！もう！
詩人ねえ…こんな汚い手をした詩人なんかいねえや
かすり傷と火傷と古傷。目で見て分かったでしょう？結構ひどいのよ、あなたの手
いやあ、なんとなく見たらなんだか違和感がとんでもなくて…思わず虫眼鏡を出して見ちまいましたよ…
傷を作ってもすぐに治療しないからですよ、もう！
ははっ。しかしね…次からもまた、この手で、新しいモノを作ろうと思いますよ
その傷だらけの手で？
そう。ボロボロの汚い手で
はあ…男って本当に直情的だわ
相変わらず手厳しいこって！
………次はわたし達が強く生きる番ですね
………ん。
…時間は限られてる。からこそ、そこまでやることはやりきらなきゃいけねぇや…
鋼みたいにとは言わないが、そうだなあ、
花のように、
野に咲くばらのように、
強く、ひたすら強く。
ひたすらに、生きよう。
つぼみが芽吹く。
季節が変わる。
今が開花のとき、ってね。
――――――――――
何が言いたいんだ…(笑)
となりますが…すみませんちょっと恥ずかしい←
トージュは相変わらずカチコチやってます。それが生き甲斐。
ただ、目隠しとはサヨナラしました。まあ何せ元から目が悪いので、目隠し外したところで大して見えないんですけど…
まあつまりうちのヒューマン達も必死こいて生きますよ！と言うことでした。(強制的にしめた)
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2011/04/14 01:38