犬を飼いたいとごねたら、父は竹輪を買ってきた。魚のすり身と犬は違う。「チワワと間違えた」と父は言う。僕は泣いた。竹輪を枕元に置いて泣いた。泣き疲れると、二本食べた。朝目覚めると、胴回りが竹輪になったチワワが僕の顔を舐めていた。君は竹輪以上の存在だ。犬未満の竹輪を抱え、また泣いた。
『君以上、僕未満。』
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