赤也+幸村+仁王



とりあえず赤也のの頭の悪さは分かったから今から俺が直々に授業をしてあげるよ。なんだその顔文句あんのか。


自分が馬鹿なのは重々承知していたし、今回のテストの悪さと言ったら。テニスは出来てもテストはダメなんだなとかいう丸井先輩のテストを見たら俺より点数がよくて本気で泣いた。仁王先輩には鼻で笑われ、柳先輩にはしっかり怒られた。副部長にはビンタをもらった。
そして、部長に雷が、落ちた。

「赤也…これ、なんだ」
「え、あの…テストっす……」
「んなもん見りゃ分かる。点数だよ点数」

その笑顔が怖いんすけど、なんてお気楽な事を言える空気じゃない。渇いた笑いを漏らせば睨まれた。しゅんとなりながら部長を見れば眉間に皺を寄せ、難しい顔で俺の答案用紙を見て、意を決したように言う。
それが冒頭に繋がるわけだ。

俺と部長、なぜか仁王先輩の三人で空き教室にて補習をすることになった。

「とりあえず今から俺達が問題を出すから、赤也はそれに答えて」
「はーい」
「じゃあまず第一門、漢字の読み方。'雲丹'の読み方は?」
「う、…うにたん?」
「惜しいね。仁王分かる?」
「当たり前じゃ」

腕を組んでふふんと笑う仁王先輩。すげえどや顔だ。

「答えはくもたん、じ」
「うにだよ!赤也の方が近いな!」
「あれ違ってた?」
「違うよ!」

パァン!と部長はどこから持ち出したのかはりせんで仁王先輩の頭を叩く。

「じゃあ次。慣用句の問題だよ。『○○○に触る。』空欄の中に入るのは?」
「んーあーデキモノ?」
「いや胸じゃ」
「腫れ物だよ!もう仁王喋らないで!あ、でも意味的には合ってるような…。確かにドキドキする…!」

なんだこれはコントか。部長が問題を出せば仁王先輩はボケるし。

「これは入試にも出る問題だからね。鉄砲を種子島に伝えたのは何人でしょう?」
「えっ、一人っすか?」
「いやいや、百人はいるはずじゃき」
「ちょっと待て!これ音声入ってる!?」




こうして時間はたち、外は夕焼けに染まる。その頃には三人の息は乱れていた。

「お前ら…想定外の馬鹿さ加減だな」
「でも赤也どうするんじゃ…留年とか……」
「や、でも俺英語以外は赤点じゃないんで大丈夫っすよ」

「「……………………えっ」」




text


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -