丸井+幸村+真田+赤也+仁王


「あれ真田、イチゴ牛乳とか飲むんだ」

ピッガゴン。部活終了後に喉が乾いたからと自販機に寄ろうと真田を誘い俺達を引きずったのは幸村くんだ。裏庭にある自販機で幸村くんは早々にアクエリを買い、俺はイチゴ牛乳を買う。仁王は無駄に悩んでいたので真田が先にお金を投入した。問題はそこじゃない。

「あ…あぁ。以前試しにと飲んだんだが気に入ってしまってな」
「へぇー意外」

いやいやいや意外で終わらせんなよ幸村くん。俺なんてビックリしすぎて目ん玉飛び出るかと思った。仁王も同様に目を丸くさせ、コーラを買おうとしたのに間違えて隣の青汁押してるし。ざまぁ。

「あーなんか真田副部長が可愛く見えてくるッスね」
「かわ…っ」
「あぁあれでしょ。ギャップ萌えってやつ」
「そうそうそれッス」

ギャップ萌えっつーと、要はいつもならあり得ないやつがあり得ないものを持つみたいな。例をあげれば不良が雨の中捨てられた猫に傘を渡して自分は濡れる的な。
真田がイチゴ牛乳…。じぃっと赤也を叱っている真田を見るがどうにもいつもの覇気が見えない。そうだ、右手にあるイチゴ牛乳がどうしても真田のイメージを変えてくる。それに気付いているのか赤也はニヤニヤしていて更に真田は怒鳴っていた。

「なーブンちゃん。俺が青汁持ってたらギャップ萌えじゃろ」
「いや別に」
「…………………」

ごめんって泣くなよ。

「そしたら真田っていいよね」
「なにが」
「堅物だから可愛らしいもの持ってたらギャップ萌えに繋がるんだし。俺がイチゴ牛乳とか飲んでても真田くらいのギャップ萌えにはたどり着かないよ。言って4ギャップみたいな」
「4ギャップてなにさ」
「最大10まであるよ」
「真田はなにギャップ?」
「あれは9ギャップくらいじゃない?」

ふぅんと漏らしながらファンタを口につけて赤也を怒っている真田を観察する。隣に青汁を飲む仁王をチラ見したけど、なんでお前逆に青汁が合ってんの。



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