時計を疑った
え、もうこんな時間!?
慌てて身支度を済ませ、リビングへ行く

「す、すみません!寝坊しました、」

折原さんはもう起きていた
ゆったりとソファーに座って朝のニュースをみている

「おはよう名前」
「お、おはようございます」
「自分の枕だったからよく眠れたんでしょ?」

そう言い当てられたことがなんだか悔しいし恥ずかしいし、でも寝坊した私が悪いし……
そんなこと折原さんの勝ち誇ったようなニヤニヤ顔をみたら一気に吹き飛んでしまった
これだからイケメンは、

「こっちにおいでよ」

隣に座るように手招きされる
少し緊張しつつも促されるままソファーに腰をおろした

微妙な間隔を空けて

「もっとこっち」
「えっ」

せっかく間を空けたのに折原さんは私の腰に腕をまわしてグイッと引き寄せた

近い近い近いっ……!!!

テレビの音なんか耳に入らなくて、感じるのは折原さんの体温と息遣いと早くなっていく自分の鼓動
そして彼は私の耳元に唇を寄せる

「かわいいね」
「っ……!?」

低く甘く囁かれた
彼の言葉に振り回される
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