あんなことがあったけれど、あれから小湊くんとは普通に接していた
「あ、名前ちゃん久しぶり」
「御幸先輩」
昼休み、屋上の扉が開いて入ってきたのはいつしかここで会った御幸先輩だった
「はっはっは、そんな嫌そうな顔するなよ」
当たり前のように私の隣に座りこむ
「名前ちゃんは笑ってるほうがかわいいからさ、」
なんでそういうことさらっといっちゃうのかな
私は平静を装っていちごオレのパックを吸う
先輩は購買で買ったらしいメロンパンにかぶりつく
「先輩はよく屋上でごはん食べてるんですか」
「いや、ときどきかな」
私は最近ここで食べはじめた
なんとなくこの時期の青い空を眺めたくて屋上で昼食をとってぼーっと過ごしていたら気持ちよくてすっかり気に入ってしまった
「名前ちゃん最近サボってないよね」
「先輩は相変わらずサボってるんですか」
「いやそういうことじゃなくてだな…
だれかになにかいわれたのかと思って」