きゅう。

(沖山で、沖田さんの隊服を直してあげる山崎さんのお話)

山「あー、寒い…。なんだってこんな寒い日に夜勤…(襖開け)」
沖「よう(コタツでダラダラ)」
山「え、ええええ!?アンタ、なんで俺の部屋に!?」
沖「うるせェ」
山「すいません(襖閉め)」
沖「まあ、入れや」
山「あ、はい。…お疲れ様です(コタツに入り)」
沖「おう。出かけてたのかィ?」
山「ええ、仕事終わりです。てか、アンタはなんでここにいるんですか。仕事は…」
沖「やってらァ。いつ出動があってもいいように、体を暖めてんでィ」
山「アンタはまたそんな屁理屈を言って。副長に怒られても知らないですよ。しかも、手袋とマフラー完備って…あれ(ジッ)」
沖「ん?」
山「隊服、ちょっと短くなったんじゃないですか?」
沖「…そうかィ?」
山「はい。ほら、手袋してるのに、手首見えてるじゃないですか。身長が伸びて、今の長さじゃ足りてないんでしょうよ」
山「確か、隊服つめてましたよね、沖田さん。俺で良かったら、おろしますよ」
沖「おめえ、そんなことできんのか」
山「まあ、ある程度は。細かいとこまでは無理ですが」
沖「へえ、じゃあ、頼んだ」
山「はいよ。えーっと、裁縫道具はどこだっけな…(コタツ抜け出し)」
沖「(なんで裁縫とかできんだよ。女子かよ)」
山「ここ来る前は一人暮らししてましたからねー。ある程度はできますよ」
沖「って、人の心読んでんじゃねェや。ザキのくせに」
山「なんですか、ザキのくせにって!」
沖「死の呪文みてえな名前しやがって」
山「いや、アンタが勝手に読んでんでしょーが!違いますよ、アンタの顔が分かりやすかったんですよ!」
沖「いやん、えっち(裏声)」
山「なんでだァァァ!あー、あったあった(コタツに戻り)あ、ほら、縫いますから、上着貸してください」
沖「いやでィ」
山「即答!?」
沖「その間寒いじゃねェですかィ」
山「いやまあ、それは…あ、じゃあ、俺のコート貸しますよ(立ち上がり)」
沖「地味が移る」
山「移らねーよ!!地味が移るって何!?…まあでも、あんたは多少地味になってくれた方がいいですよ。目立つと、命狙われますし」
沖「なんでィ、そんな心配しなくても、俺は無敵でィ(ふん)」
山「はいはい(コート渡し)」
沖「ん(上着渡し、コート受け取り)」
山「ふむ…これなら、糸外すだけでよさそうですね」
沖「任せた」
山「はいよ。しっかし、身長伸びましたもんねえ。そりゃ、隊服も短くなりますよねえ(コタツに戻り)」
沖「じじくさっ」
山「失礼な!」
沖「伸びるに決まってんだろィ」
山「成長期ですもんね」
沖「さっさと土方抜かして、近藤さんの横に並ぶんだからな」
山「この調子だと、すぐかもしれないですね」
沖「当たり前でィ」
山「(でも、あんま早く成長すると、淋しいなぁ、きっと、おれは、そこに並べないし)」
沖「……」
山「……はい、できましたよ。着てみてください」
沖「おー。早いな」
山「縫い直さなくて良かったからですよ。どうですか?」
沖「ん。いい感じでィ」
山「よかったです(ホッ)」
沖「じゃあ、そろそろ部屋に戻るかねェ」
山「はいよ」
沖「……あ、それと、ザキ」
山「?」
沖「俺が、身長だけじゃなくて、本当に土方倒して副長になったら」
沖「そしたら、てめェに一番隊任せてやらァ」
山「えっ…」
沖「じゃあな(部屋を出て)」
山「(一番隊って、そんな大切なもん任してくれるって。しかも、一番隊隊長って、アンタの次の役職)」
山「…はあ、俺も精進しねえと(ふふっ)」





みたいな沖山はいかがですか。
ちなみに、袖上げしたのは土方さんで、糸がガタガタだって話をどっかに挟みたかったけど無理だった。