雲外蒼天-本編- | ナノ


▼ 曲者はこなもんさん-05-


手当てを乱太郎にちゃんとし直してもらい、救護所を出る。あ、手当ては優しくしてくれた。もし無理にでも断っていたら違ったんだろうな、とぶるっと震えた。あの薬瓶の中身は結局なんだったんだろう…。

教職員達が集まっている場所に行けば、タイミング良く仙蔵がオーマガトキ城から帰還したところだった。俺を呼びにいこうとしてたとこだった、と土井先生に言われて、我ながらすごいタイミングの良さだと感心してみる。まあ、ただの偶然なんだけど。

仙蔵の報告を聞いたあとに意見を交わした結果、山田先生とタカ丸くんがタソガレドキ城に商人として潜入することになった。戦の時は出入りが激しいからね、余計に潜り込みやすい。もう既に、学園から結構な人数が潜入しているが、2人もそこの援軍に行って下さるのだ。心強いことこの上ない。

「あとを頼んだ。」

山田先生の言葉に頷き、土井先生と藤内と3人で彼らを見送った。とその時、ふと足元にあった逆茂木に目がいった。何て言うか、こりゃあやりすぎだろ。 昼に逆茂木の弱点を逆転していた、兵太夫達を思い出して頭を抱えた。が、まあいっか。とそのまま放置する。だって火気さえ持って近づけなければ、俺らに被害はないしね。

さてさて、戦はまだ終わってないものの、利吉さんや仙蔵・木下先生・滝夜叉丸・左門が、喜三太を無事助け出してくれて、一安心ってとこだな。作戦もいろいろと仕込んだことだし、恐らく明日の戦で終幕だな。


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