▼ 学園vsタソガレドキ-04-雑渡side
「ーーーー追うな。」
尊奈門が学園の者を追おうと体制を建て直したがそれに制止の声をかける。
「奴は忍術学園の先生だ。お前の腕では勝てん。」
尊奈門の隣に降り立ちそっと座った。周りには学園の者と戦っていた部下達が集まっている。なんだかんだで全員、結構ぼろぼろじゃないか。
「行かせていいんですか?」
「うむ、すでに我が軍は園田村に向かって動き出しておる。それにしても………、」
困惑そうに聞いてくる尊奈門に対して私はあっさりと返すが、先程の彼の戦いを思い出して私は軽く睨みつけた。だってね、あれはないでしょ。
「チョークケースと出席簿にやられるとは。」
そう言えば尊奈門は少しそっぽを向いて私と顔を会わせようとしない。あらら、拗ねちゃったか。でも、叱られるべき者は尊奈門だけではないよ。
「椎良・反屋・五条もだよ。」
すると3人はさっと勢いよく私から視線を反らした。自覚済みなのね。
「3人揃っていながらその様とは。」
はあっと1つため息を溢す。本当に見事にやられちゃってたもんね。情けまでかけてもらってさ。でもまあ流石"鴉"くん。もっと彼のことを知りたくなったよ。
「……ところで組頭。」
ちらっと尊奈門がこちらを見たので「ん?」と首を傾げた。
「足を揃えて座るのはやめてもらえません?」
「……何で?」
若干ヤケになったように言う尊奈門に軽く返せば、部下全員が呆れたような様子を見せた。酷い。
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