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新八君に連れられて歩いているとものの10分程度でそこに着いた。



看板を見ると“スナックお登勢”と、しっかりと書いてあった。



「由良さん着きましたよ。ここが万事屋ぎ『おぉ!ここだここ!!』



嬉しくなった俺は新八君の話もろくに聞かず
スナックお登勢の前に駆け寄った。



「・・・えっ、そっち?。」



新八君が何かつぶやいているようだけど聞こえない。



俺は意を決して扉を叩いた。



『すいませ〜ん。今日からここで働く早瀬ですけど〜。』



「え、由良さんここで働くんですか!?」



何故か新八君に心底驚かれた。



『え、何?そうだけども・・・?。』



すると新八君は猛スピードで首を横に振る。



「ムッ、無理無理無理無理ッ!!やめといたほうがいいですよ!!。」



あまりの新八君の態度に俺は少し眉をひそめる



『えっ、何?ここの人そんなに怖いの?。』



やめてくれよ。不安になるじゃないか。



「いやっ、ある意味怖いですけど!ある意味妖怪ですけど!!。」



ある意味妖怪って、どんなだよ・・・



意外と変なこと言う子だったんだな

と、そんなことを思いながら新八君に向き直った。



『プッ・・・ないない、言いすぎでしょ新八君。んな人逆に見てみたいって。』



口元に手を当てて少し馬鹿にしたようにそんな事を言っていると



ガラガラと扉のあく音がした。
そこで俺は新八君へ向けていた体を前へと戻した。



『あ、すいません。今日からここで働かしていただく早瀬由良で・・・』



そう言いかけて俺は目の前に居る 緑のシンプルな着物を来た
猫耳の おばさんを見て固まった。





正直冷や汗が垂れてくる。






「オイ、ナニミテンダヨ コラ。」







『ば、化け猫の方ですか?』


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bkm
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