3 [sid K]

まぁ、そんなこんなで由良が女だったアル。
驚いたけど正直いってうれしかったヨ。



由良はいつも、私達から一歩線を引いていたように思うアル。


でも、今私の目の前にいて 銀ちゃんの隣に座ってる由良は
前よりも雰囲気がやわらかくなった気がするネ
前も別にピリピリしてたわけじゃないけど・・・


なんだか寂しそうだったアル。





だから・・・





「なんかよくわかんないけど、由良が女で私嬉しいヨ!!」





そう言って由良に飛びつくと、由良はびっくりした顔で私を見たアル。


「何アルか?」


『い、や 軽蔑されると思ったから・・・』




軽蔑?



「どうしてヨ?」



『嘘、ついてたわけだし・・・』




「嘘?由良は嘘なんかついてないヨ。
           由良が自分から男だって言ったことないねネ。」



由良を抱きしめたままそう言うと
由良は少し泣きそうな顔をした・・・気がするアル。




それは小さな 小さな表情の変化


だけど、確かに泣きそうな ホッとしたような顔だったヨ。



『うん。・・・じゃあ、今まで黙っててごめん。』



由良はそう言って、私のおでこにコツリと自分のおでこを合わせたアル。



目の前いっぱいの由良の表情に、私はまた嬉しくなったヨ。
いつも優しかった由良だけど、今の表情は本当に優しいネ。



由良は私から顔を離すと、今度は新八に目をむけたネ。




『新八君も・・・ゴメンネ。黙ってて。』




少し不安げな表情アル。




「いっ、いえいえ。そんな滅相もないです!。」




新八はあせったように今までカチカチだった体をすばやくカクカク動かしてるアル。




なんか変ネ・・・




『・・・そっか。』




由良もなんだか変だと思ったみたいで、なんともいえない表情アル。


すると、今まで黙ってた銀ちゃんが口を開いたネ。



「ま、そう言うことだけど これからも今まで通りなんでよろしく〜。」



『よろしくお願いします。』




「ヨロシクアル!!」




「よ、よろしくお願いします。」



そう、みんなであらためて挨拶すると、



『えっと、ごめん。コレ着替えてきていいかな?。』



と、由良は自分の着ている着物を指さして
少し困ったような表情を浮かべたアル。




「おぉ〜着替えて来い。」




銀ちゃんにそう言われると、由良はソファーから腰を上げて
ふすまのある部屋へと行ってしまったネ。




のこったのはむさい男二人と私・・・




「ねぇ、ねぇ銀ちゃん。そういえば何で由良はあんな格好してるアルか?」




疑問に思ったことを聞いてみると
銀ちゃんは大きくため息をついてから口を開いたネ。



「それがよぉ、アイツ キャバクラで働いてたんだよ・・・。」














「「ハァァ!?」」













「ど、どういうことですか!?。」


「由良はババアんとこで働いてるのにそれでもお金がないアルか?!」



「というか、いつからですか!!。」



驚きの事実に新八と二人で銀ちゃんに詰め寄ると
銀ちゃんは心底めんどくさそうな表情になったヨ。



「なんか、勘違いしてるみてーだけど・・・アレだよ?
なんか今日だけお登勢の知り合いに頼まれたとかでバイトしてたみたいな・・・。」




「本当は一週間くらいあったみてーだけど・・・俺が無理やりつれて帰ってきたの」
と付け足した銀ちゃんに、私はなんだ・・・と声を漏らしたアル。




でもなんか新八はそうはいかなかったみたいアル・・・




めんどくさいヤツアルなぁ〜




 
 


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bkm
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