『・・・何、言ってるんですか・・・・』
銀さんの口から出たその言葉に俺は息をつまらせる。
うまく、息ができない。
「俺や、新八、神楽はもちろん 」
どうして
アナタは
『そんなことないですよ・・・やめてください・・・。』
「キャサリンや 」
どうして
『やめてください!!』
「お登勢のババァもな。」
俺の中に踏み込む?
『違いますよ。ただ俺は・・・今まで秘密にしていたことがばれるって言うのに
あせりみたいなものを感じてただけで・・・。』
「違うな。」
『違わないです。』
「お前は女であることが怖いんだ。」
どうしても、銀さんの目が見れなかった。
やめてくれ、俺を見るな。
「いくら常人より強くなっても、男にはかなわない非力な女であることが・・・。」
すべてを見透かすように鋭い目。
ひどく薄汚れた俺のすべてが全部知られているようで
吐き気がした。
「お前は、いつか裏切られることを恐れている。
女である弱みを握られてちゃあ たまったもんじゃねぇもんなぁ?」
『・・・・』
これ以上、俺に踏み込むな
あの日のことを忘れたかった。
全て無かったことにしたかった。
何も思わないようにしてたんだ
「あんなにお登勢のことも慕ってるみてぇだったけど・・・
結局はぜんぜん信用してなかったわけだ?。」
やめろ
「俺たちに『嘘』ついてたんだもんなぁ?。」
― プツリ ―
張り詰めていた糸が
切れた