3

殺風景な小さな部屋。


蛍光灯はあるのだけれど 少し暗い。










そこにある物と言えば





机とその上にある電気スタンド。
錆びれたパイプイスが机をはさんで二つ









まぁ、ようは取り調べ室ってことで・・・・



そこにいるのはもちろん俺


それから








『あの〜ホント帰っていいですか?お使いの途中なんですけど・・・』






「じゃあ さっさと吐けよ 私がやりましたっ てな。」







俺に手錠をかけた黒髪の人





『・・・・。』




やたらとデカイ態度に少し呆れる。


『何でそうなるんですか。』



「あぁん?テメーが暴行を働いたからだろうが。」




『だから俺じゃないですって。』




何やら俺は誤解を受けているようだ。



「テメェーじゃなかったら誰だって言うんだよ。」




『だから、犯人はあんた達が来る少し前に逃げたんですって。』




「ハイハイ、犯人はみんなそう言うの。」





『・・・・・。』







だぁ〜もーまるで話が進まない。


つーかこの人本当に警察ですか?
人相悪すぎでしょ。てか、瞳孔開いてません?





『あの・・・。』





「あぁ?。」



『大丈夫ですか? 瞳孔開いてますけど。』



俺は目の前の男の顔をジッと見つめながら言う。
すると、男の整った眉がピクリと動く。




「これは元からだ・・・。」





元から・・・もとから?




『あぁ〜アレですか?アル中?いや、もしくは薬中とか?』




呆れたようにそう、溜息まじりに口を開く。




『だめですよ〜腐っても警察なんですから。』




すると男はガタリと音を立てて立ち上がった。








「誰がアル中や薬中だ つーか『腐っても』ってなんだ『腐っても』って!!。」








鋭い目つきを更に鋭くして俺を睨みつける男は
大声で怒鳴ると 制服の胸ポケットに手を入れた。



男が手に持ったのはタバコ。









あぁ  なんだ










『ニコ中(ニコチン中毒)ですか。』




俺のその呟きを聞いた男はシビレを切らしたのか俺に詰め寄る。


「オイ、早く吐きやがれ 俺だってなぁ 暇じゃねぇーんだよ。」




なんつー不理屈な。


俺は暴行なんてしてないどころか、人助けをしただけだと言うのに。


総悟といい この人といい 真撰組にはロクなやつがいないのか・・・
内心溜息をついたそのとき。




コン      コン






「副長。新しく暴行犯が見つかったみたいです。」


ノックのあとに聴こえたそんなセリフ。




「なんだと?!。」





ニコ中の人はそれを聞いてから気まずそうに俺の顔を見る。






「・・・・つーことみてぇーだから。・・・その・・・もう帰っていいぞ・・・。」




アレだけ人のこと疑ってたのにその態度って・・・・




いや、別にいいけどね?





いいけど・・・・


















やっぱ真撰組ロクなもんじゃないな。




next


prev next

bkm
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -