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パシンッ






その音に、倒れていた店長とそれをかばおうとしていた店員の
息を飲む音か微かに聞こえた。







『すみませんけど ここは茶屋ですよ?。』







俺は店員の人へと振り落とされようとしていた男の手をつかみ。そうつぶやいた。




「なっ、なんだテメェ!!」



その行動に少し驚いたらしい男は目を見開いて俺を怒鳴りつける。






『酒が飲みてェなら 酒屋にでも行けって・・・言ってるんですけど』





俺はここ最近のストレスを発散するように、ありったけの力をこめて
つかんでいた男の手をひねり上げる。



笑顔つきで。







「イデデデデデデッ!!。」






男は苦悶の表情で悲鳴を上げる。




「なっ、なんだこいつ!?。」




他の男達も困惑したように席から立つ。




すると、





ファン ファン ファン 






と、パトカーのサイレンが聞こえて来た。



おそらく見ていた客が通報したのだろう。


その音は男達にも聴こえていたようで
「まずい、真撰組だ!!。」と叫んでずらかって行く。




俺が手をひねり上げていた男も 俺が手をはなすと
「覚えてろよ!。」と負け犬おなじみのセリフを吐いて逃げて行った。



男達の逃げて行った背中を見て溜息をこぼすと 店長が口を開いた。




「すまなかったねぇ 助かったよ。」




眉を八の字にしながらそう言う店長に俺はなんでもないといった表情を浮かべる。



『いえいえ 困ったときはお互い様です。』



俺はそういって店長に手を差し伸べる。




すると












カチャリ













あれ?












小気味の良い音がしたかと思うと
差し出したはずの俺の手には 銀色に光る手錠がかけられていた。





「真撰組だ。暴行罪でお前を逮捕する。」





声の方向に目を向けると、真撰組の黒いガッチリとした制服に身をつつんだ




これまた黒い髪の男がいた。











なんでそーなるの








  


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bkm
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