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「うるせぇェェェェ!!ちゃんと仕事はしてんだろうね銀時!!。」



馬鹿デカイ2人の笑い声を聞いて
店の奥からお登勢さんが怒鳴りながら出てきた。




「はっ、出来てるに決まってんだろ?!。」

「そうヨ!ほとんど私がやってやったアル。」




まったくこの2人は・・・どの口がそんなことを言えるのか・・・



仕事をちゃんとしてたのなんて俺と新八君くらいだ。



「フンッ、まぁキレイになってるから今回は許してやるけど
どうせやったのは由良と新八くらいだろうね。」




まったくもってその通りですお登勢さん。




「由良。昼はもうすることがないからねぇ。
六時頃までその辺でもぶらついて来たらどうだい?。」




お登勢さんにそう言われて少しおどろく。




『えっ、いや でも、まだ掃除しただけですよ?。』



「うちは夜の店だからねぇ。夜にしっかり働いてくれりゃあそれでいいのさ。」



確かにそうかもしれないが やっぱり少し申し訳ない気持ちになる。
お世話になるのにこれだけでいいものか・・・


少し困った表情を浮かべていると



「別にいいじゃねぇかババァがこう言ってんだし。休めるときに休んどけよ。」



と、坂田さんはフワフワの天パの髪をかきながら言った。



「そうさねぇ・・・銀時。由良を色々と案内してやっておくれよ。」



坂田さんが口を開くのを待っていたと言わんばかりに
お登勢さんは口元にうっすらと笑みを浮かべて言った。



「はぁ!?冗談じゃあねぇーよ!!なんで俺が!?
          ジャンプがまだ読みかけだって言うのによぉ!!。」



『どうせヒマなんだからいいじゃないですか案内してくださいよ坂田さん。』



俺は坂田さんが心底嫌がってるのを分かっていながらそう口を開く。


先ほど笑われた仕返しをこめてニヒルな笑みを浮かべて
坂田さんの方へと視線を向ける。



「ぐぅっ・・・。」



坂田さんは悔しげにうなると神楽へとパッと視線を移した。



「オイ神楽。お前ヒマだろ?お前が案内してやれば?。」


「ヤーヨ 私昼ドラの続き見ないといけないネ。」



「新八〜どうせお前はヒマだろ?。」



「どうせってなんですか・・・残念ですけど僕はこれから姉上のとことに行くんで。」



完璧に2人に断られてしまった坂田さんはもう諦めたようだ。
物凄く肩を落としている姿はなんだか少しだけ可愛そうに思うがそれよりも
新八くんっておねぇさんいたんだなぁ・・・


とかっていうどうでもいいような考えが俺の頭を占めていた。

 
 


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bkm
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