3 [sid S.O]

AM 10:30 運転を下の奴にまかせて俺は居眠りを決め込んでいた。

いわゆるパトロールと言う奴だが。
今日は何だかやる気が出ない


しかし、何か通報があったらしい。
パトカーについている無線で連絡が来た。



《ひったくりが出た!!おそらく一連の犯人だろう!
かぶき町にあるスーパー大江戸の前の道路にバイクで逃走中。至急捕まえろ!!》



「了解しました。  ・・・沖田さん引ったくりですって。」



「あぁ〜なんか今日はやる気でねぇ〜わ・・・。」



「アンタいっつもやる気なんて無いでしょぉーが!!。」



「うるせぇー。」俺はそう短く返して愛用のアイマスクを取った。

すると、なにか補足でもあったのか
無線が機械音独特のザザッーピーと再度音をたてた。



《あーついでだが言っておく。バイクで逃走中のひったくり犯を
          自転車で追いかけている一般市民がいるらしい・・・》



「はっ?。」




車を運転している俺の後輩、仮にBとしよう。
Bは無線からの報告をうけて少し呆けた顔をしている。

それもそうだろう。バイクを自転車で追いかけるだなんて・・・



いったい何処の馬鹿でさァ



そう心の中で毒づいて見たものの
その馬鹿に興味を持ったのも事実なわけで・・・



さっきよりやる気がでた俺はもたれていた体を起こした。



「さぁて、どんな馬鹿か見納めてやりまさァ・・・。」
















連絡を受けて数分後、目的地に着くと
なるほど。本当に自転車でバイクと張り合っている馬鹿がいる。



ひったくり犯もあせってかなりのスピードを出している様だが
それに負けないくらいの早さで自転車があとを追っている。



「バイクを自転車で追いかけるっつーから どんなマッチョかと思えば・・・。」



俺は車の窓からそれを見て思わずつぶやいた。



そりゃあそうだ。誰だってどんな足した大男だ。とか思うもんだが

現にバイクを追いかけているのは細身の黒い長ズボンを履いた優男だったから。



「沖田さん、どうやって止めましょうか?。」



Bはそういって俺の返事を待っているようだ。
だが、ひったくり犯なんかに「止まれ」と言ったところで素直に止まるはずが無い。



俺は、車の後ろの座席においていた黒い物を手に取った。




ガチャッ



「って!沖田さん!!何構えてんですか!!」



「なにって、バズーカでィ。」



「そういうことじゃ無いっすよ!!まさか、打つんじゃ無いでしょうね!?。」



Bはあせったように俺に怒鳴りつけるが
その声は右の耳から入り左の耳から出て行く。


様は話を聞いて無いってわけで・・・



俺はバズーカを逃走中のバイクに狙いをさだめ





「ハイハ〜イ 危ねぇですぜィ。」







ドカーンッ





ぶっ放した。



 


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bkm
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