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「なっ、何言ってんだクソババァ!!冗談もたいがいにしとけよ!!。」



「残念だけど冗談じゃあないよ。
  今までの家賃チャラにしてやるんだからありがたくおもいな!。」



お登勢さんがそう言うと坂田さんはあっと言う間に態度を変えた。



「まじでかババァ!!再来月はちゃんと払うよ!!。」



「何さりげなく来月すっ飛ばしてんだコラ!!」



なんだか知らんが一応話はまとまったらしい。



「それじゃあね由良、コイツはチャランポランな奴だけどしっかりやりなぁ。
            仕事は今日はもういいよ、明日から10時に来とくれ。」



『あっ、はい。ありがとうございました。』



軽く頭をさげるとお登勢さんは少し目を細めて笑って行った。







お登勢さんが階段を下りて見えなくなると新八君が口をひらいた。



「まぁ由良さん、こんなところですけど上がってください。」



『うん。・・・ありがとう。』



俺は新八君の言葉に甘えて入ろうとしたが 坂田さんの視線が物凄く気になる。


だって俺の事ガン見してるから。



「えっと・・・とりあえず早瀬君?入って話ししよぉや。」



半ば苦笑い気味の顔をして坂田さんはそう言った。



まぁ何とか家の中に入れてもらったわけだけど玄関で靴を脱ごうとしていると



「銀ちゃぁ〜ん何のようだったアルか?あのくそババァ。」



と、女の子の声がした。



「あぁん?なんかまたややこしい事おしつけてきやがってよぉ・・・。」



坂田さんはそう言って、頭をかきながら奥の部屋へと向かって行った。



「ちょっと銀さん!そんな言い方由良さんに失礼でしょ!。」



新八君はそういって怒鳴ったが当の坂田さんはなんのその



別にいいけどね そんなこと
きっとやっかいなのは事実だろうし。



「すみません由良さん。」



新八君は申し訳なさそうに眉を八の字にさせた。



『いいよ別に。・・・気にして無いし。』



ケロリと言ってのけた俺に新八君は安心したように笑みをうかべる。



「さぁ、どうぞ。」



そう言われて奥の部屋へ行くと、ソファーにふんぞり返って座っている坂田さんと
その横に赤いチャイナ服を来た先ほどの声の主らしき女の子がいた。



「お前誰アルか?。」



不思議そうに首をかしげる女の子に新八君は俺を紹介した。



「この人は早瀬 由良さん。今日からここに住むことになったんだ。」



「おぉ!お前もしかして新しい万事屋メンバーアルか?!。」



『んー、残念だけど俺はココの下のスナックお登勢で働くんだ。』



俺は少し口元をゆるめて笑って見せた。



「あっ・・・。」



すると、新八君が小さく声をもらした



『?・・・何?。』


俺が少し首をかしげると新八君は少し恥ずかしそうに頬を染めながら



「いっ、いえ すいません。由良さんのそういう笑った顔
                  初めて見たんで・・・。」



といって謝った。



まぁ、確かに今まで新八君といてちゃんと笑ったことはなかったけども・・・



「そうアルなー。お前なかなか良い面してんじゃねぇーかヨ。」



なんでそんな上か目線なのこの子・・・



『それじゃあ、まぁコレからよろしく。俺のことは由良でいいよ。』



「由良アルか!私神楽言うアルヨ!神楽でいいネ!。」



『よろしく神楽。』



「あそこに居る天パは銀ちゃん言うアル。」



神楽はそう言って坂田さんを指差した。



「おぉ、よろしく。」



坂田さんはそう、けだるそうに言った。



『よろしくお願いします坂田さん。』



俺はそう言うと神楽と坂田さんの2人が座っているソファーの向かいの
もう一つのソファーに座らさせてもらった。


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bkm
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