団蔵がやらかしたらしい。













三組では
しばらくその話題でもちきりだった。









なんでも、
あいつら馬鹿三人組が

あんなに英語のテストの点数が
良かったのには
裏があったらしいのだ。













めずらしく虎若が
勉強を教えてほしいなんて言うから、







何かと思えば・・・








とんだ不純な動機が
隠されてたわけだ。


















「あきれてものも言えないよ・・・・」








額に手をあて、思わずそうこぼせば









近くにいた庄左ヱ門が
珍しくも、苦虫を噛み潰したような
表情を浮かべた。










「まいったな・・・
これほど隙だらけだとは
思わなかった。」









おそらく
苗字先生についてのことだろう。








たしかに、団蔵たちも団蔵たちだが





先生にも問題はある。








あの人、
思春期の男子高校生を
まるでわかっていない。








それも、ただの男子高校生ではない。






男子校の男子高校生だ。









まして、
ウチは生徒寮がある閉鎖的は空間で




日常的にほとんど男としか
関わり合いがないのだ。






そんなやつらの性欲を
なめてもらっちゃあ困る。














ちょっかいかけるほうも
かけるほうだけど、





どうにも
先生には隙がありすぎるようだ。










キスされたり・・・





胸もまれたり・・・・












第一、あの人は
僕たちとの距離が近すぎるんだよ。





精神的な意味でも


物理的な意味でもだ。









良い意味で教師らしくない。









それがあだになっている。









いちど後悔して泣きだすくらいに・・・・












だめだだめだ







何考えてんの僕・・・駄目だろ・・・・











これじゃああいつら馬鹿三人組と


思考回路がそう変わらないじゃないか。










一瞬頭にちらついてしまった
苗字先生のあられもない姿に




首を振って思考回路を停止させる。











だめだ・・・
所詮は僕も男子高校生なのだ・・・

















「庄左ヱ門・・・今、
不純なことを考えてしまった僕を

殴ってくれない・・・・?」


















「・・・ごめん。伊助。
たぶん僕も同じこと考えてたよ。」











 


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