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「大丈夫だって、今回の人選にはアタシマジで自信あるし。」










どの口がそんなことを言えるのかと、返してやりたいA子の言葉である。











問題の金曜日の夜。



週末はうれしい曜日だ。






そのため、普段なら金曜がくるまでの時間は長く感じるのだ。


けれどもどうだ





来るな来るなと思えば案の定



私の意思に反してマッハで金曜日になってしまった気分だった。









相変わらずのバッチリフルメイクのケバケバA子。




こいつ、マジで化粧すると顔変る。



誰だこいつ状態である。








『つか、アンタのその言葉に私が何回だまされたことか・・・』





ため息混じりにそんなことをこぼせば



A子に連れられてきたらしい女子メンバーの3人の一人か


おもむろに噴出す。





「確かに、英子セッティングの合コンって頭軽いチャラ男ばっかだもんね。」




一応彼女のことは私も少しは知っている。




A子つながりで何度か会ったことはあるのだ。



まぁ、あとの2人はまったくの初対面だけれども。





「てかさぁ、慎ちゃん高校教師やってるとかマジ?」





『あ?マジマジ、なんで?』






「男子校なんっしょ?めっちゃいいじゃん若い男とか。」




「まじで?男子校で働いてんの?いいなぁ」




「あたしらの職場マジで脂ぎった親父しかいねぇーもんよー。」




『若いって若すぎじゃね?5下だよ5?』





反応がさすがというべきかA子とかわらないので


若干苦笑いを浮かべて返す。




そこでフと、視線をそらす。




なんか話が盛り上がっててなんも気づかんかったけど、


話していたのは


若干知り合いの・・・あーU子だ。U子にしとこう。


U子と、


初対面の一人、





もう一人の初対面の子は少しだけ距離をとった私の近くに黙って立っていた。




見ればなんともめずらしい。



普通に清楚系のかわいらしいセミロングの女性。



A子とU子にもこんな知り合いがいたんだな・・・




ていうか、よくこんなメンバーが集まる合コンに来ようと思えたな・・・





『あの、大丈夫?あんなヤツのセッティングする合コンなんかに来て。』




思わず声をかける。


だってなんかもう雰囲気が周りと違いすぎるだろ。

私をふくめて・・・・






彼女は突然私が話しかけてきたことに驚いたのか

少しだけ目を丸めてから口を開いた。




「ふふ、大丈夫大丈夫。私よく裕子ちゃんと遊ぶから慣れてるよ。」



『ほーそうなんだ。』




なるほど、U子つながりなのか。




大方人数あわせに呼ばれたのだろう。



それにしても5:5の合コンとはなかなかの大所帯である。





「よし、まぁ。女子組みそろったし、軽くみんなもしゃべったし、

                    そろそろ出撃すっか!」




A子の掛け声に回りはいっせいに声を上げた。






「おー!!」









これ、やっぱ行かなきゃだめですかね。

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