act.14 先生と合コン

これは何かの前兆に違いない。







そもそも最近おかしかったのだ。









なにか、そう、なにか早く対策をうたねば・・・




























「何それ?つまるところモテ期到来の自慢じゃん?」

















『ちっがーう!!いや、違わないか?いやいやいや』




とりあえず、何回言ったかわかんないけども!



『私は別に年下に興味ないってば!!』


「あー高3だもんね〜いくつ?18かーあんた今22でしょ?
     じゃあ・・・うわっ3つ下?あれ案外いけるくね?」




『馬鹿やろう4つ下だ4つした。つっても正確には今年で23だから5ね5つ。』





二人の間では定番の居酒屋でつまみの枝豆を口に放り込み

仮にA子としよう。


私の高校時代からの友人のA子はすでに酔いが回ったような

しまりのない表情で私の話に相槌をうつ。




ちなみにいうと遊園地の件もこいつのせいである。






「5つ、5つねーまぁ、ぎりぎりいけんじゃね?」




『だからさぁ!!行ける行けないの問題じゃねぇんだよ!!
                   私は無理なの!!嫌なの!!』





机をバンバンたたいてことの重大さを表現するも

A子は特に態度を変えることもなく、自分の皿のつまみがなくなったようで


私の皿になんの断りもなく手を伸ばしてくる。





「んだよー贅沢な話だよねぇ〜イケメンなんでしょ?」




いやいや、そういう問題でもないから。




『つーか、年下とか言う前に、私教師だから。相手生徒だから。
        普通にだめだから。Do you understand?(お分かり?)』




「おーけ、おーけー。I'm fine thank you.
          (ありがとうございます私は元気です。)」




駄目だこいつ・・・分かってねぇ・・・





「つーかいいなーあたしも高校教師なろっかなー
         年下のイケメン男子あさりほうだいじゃん。」




いや、そういう職業じゃねぇよ。




「保健室の先生とかエロくね?」





『さっきから思ってたけど、
あんたの思考まじで現役男子高校生と変んねーからな』




もうこいつに相談している自分が馬鹿らしくなり、


ジョッキに未だ並々注がれたビールを口にする。



まじで何で私はこんな奴に相談しようとか思ったんだろうか・・・












「よーするにさぁ・・・あんたが彼氏つくっちゃえばいいんじゃね?」










枝豆の皮を手に、酔いで顔をほてらせたA子がそんなことを言う。





『馬鹿、んな簡単にできんなら作ってるわ。』





とりあえずもう明日どうやって生きていこうってくらいの状況だから。



毎日が戦争なんだってば。







「よし。」







すると、A子がポンっと手を叩く。





『何、A子。またくだらん提案だったらそろそろどつくからな。』




「誰がA子だ。私は英子だ。」




結局えいこじゃんよ。




「合コン開こう合コン。」




かくして、夜の居酒屋緊急会議は幕をおろした。

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