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そしてまぁ、運命の日。月曜日である。
英語はなんと初日の1限目だったりする。
テスト中に、私が英語を担当しているクラスの教師へ向かい。
質問はないか、訂正点はないかと回っていく。
私の担当はもちろん3組なので、
先ほど教室に要ってきたところなのだが。
あの脳筋トリオは白い鉢巻まで巻いていて
そうとうやる気があるらしい。
なんだか異様な熱気に包まれていた。
まぁ、言っておくけれども。
私はあの賭けに対して何の不安も持ち合わせていない。
所詮あの脳筋トリオなのだ。
なめてるわけじゃない。
コレはもう世の理といってもいいと思う。
決まりきったことだねあんなん。
アイツ等が賭けに勝つ確立なんて
百歩譲っても一割程度だね。一割。
それでもおそらく欠点はとらないだろうし。
私は何も失うこともなく、向こうは成績上がって
万々歳である。
職員室への帰り道の廊下で、鼻歌でも歌得そうなくらいには
私は上機嫌だったのだ。
もうしばらくすればチャイムが鳴る。
そうすればテストも回収され、教師による丸付け大会が始まるのだ。
誰があの三人が80点以上なんて取れるとおもうだろうか?
いやいや、誰もそんな予想はしなかったはずだ。
事実、あの三人は80点以上の点数を、
点数を・・・・・・
『グハッ!!!!』
「えっ?!柏木先生!?ちょっと、柏木先生大丈夫ですか!!?
ちょ、誰か、柏木先生が!!柏木先生ー!!」
悪夢である。
加藤 団蔵:80点
佐武 虎若:82点
皆本 金吾:89点
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