act.13 先生と中間テスト結果

土日と、私の私生活は実に優雅であった。




中間の英語のテスト問題を作っているのは、
ほかのベテラン英語教師の方であるわけで。


当然私のすることわないわけで・・・・











まぁ、とか言うわけにもいかないわけで・・・



現実逃避みたいなことして、話をややこしくしたことに少し反省。


結局のところ土日は私も忙しいです。
はい。





確かに、テスト問題は作らないし。
授業のノート提出も英語のテスト日当日に指定してあるわけで、



そのへんにはなんら問題はない。


しかしまぁ、教師というもんにはなかなか仕事が尽きないもんで。


ましてや、3年の担任ともなると色々あるわけです。
成績のこととか何かその他もろもろ考えたりとかね。




「中間が終わればもっと大変ですよ。丸付けにノート点検。」




溜息をつきながら、私のマグカップにコーヒーを入れて
持ってきてくれたのは我がクラスの副担である土井先生だった。



長い間机と向き合って肩がこってきてしまい
椅子の背もたれにだらしなく背中を持たれかけた私を見て苦笑いを一つ。




『まぁ、そうですよねー・・・』




それから二人でもう一度溜息をこぼす。



最近本当に幸せが逃げまくってる気がする・・・




「柏木先生は、英語どうですか?みんな点とれそうですか?」




『あー・・・まぁ、出来上がったテスト問題はすでに見てるんで、
問題自体はそんなに難しくないですよ・・・普通に勉強やってりゃあ
70点くらいは固いと思うんですけどね。普通に勉強してりゃあ・・・』




「ハハハ・・・問題のあの3人ですね・・・」




名前を挙げるまでもない。


言わずもがな、あの脳筋トリオ加藤、佐武、皆本である。




『けどまぁ、今回はやる気あったみたいだし
・・・欠点は無いと思うんですけどね・・・』



先日の私のとって若干苦い思い出である出来事を
頭の隅に思い出しながらそうこぼせば


少しばかり驚いたように土井先生は「ほー」と声を上げた。



「それはまた。何か心境の変化でも?」



『ハハ・・・そんな感じじゃないですか?もう3年だし・・・』



どうにも土井先生の目をみて言うことはできない。


あんな賭けの話できるわけ無いだろう。





「まぁ、ここは大学もあるといっても、
さすがに酷すぎる成績じゃあ卒業できませんからねぇ。」




『ですよね・・・』



ハハハ




なんとも乾いた笑みしか出なかった。





まぁ、何はともあれ


あの調子でちゃんと勉強していれば、
欠点は無いだろう。あの三人でも。



まぁ、80以上も無いだろうけども・・・





『ていうか、私的に夢前がなかなか英語できることに驚きなんですよね。』




「あぁ、三治郎は理数と英語は得意ですよ。
アイツ機械に強いんで。」



『ほー機械・・・ですか・・・?』




なんと、英語だけでなく理数もいけたのか・・・


チャラついて勉強できなさそうとか思ってたのだけれども
案外できる奴なのか。




「ホラ、パソコンとかって世界共通みたいな感じでプログラムとかも
英語だったりするじゃないですか。」




あぁ、なるほどね。



そう言えば、高校時代の私の友人も
なんか機械のことをやりたいとか一時期言ってたけど、


専門的に勉強しようと思ったら
なんか英語だらけの本がでてきて一瞬で挫折したとかあったなぁ・・・




「ちなみに兵太夫もですよ。」




『あぁー笹山ですか。でも何かアイツは納得かも・・・』




すかしててプライド高そうだからなぁアイツ。


そこそこ勉強とかもできそうだ。




「でもまぁ・・文系が駄目みたいで、
松千代先生や、不破がうなだれてましたよ。」




ほー




・・・ていうか




『まえから思ってたんですけど、土井先生ってたまに
理科の久々知先生と、古典の不破先生のこと呼び捨てにしてますよね?
昔からの知り合いとかそんなんですか?』



私の記憶が正しければ久々知先生にいたっては
兵助と下の名前でで呼んでいた時もあった気がする。




「あぁ、いや、その二人は昔ここの生徒だったもんですから・・・
つい、その頃のがぬけなくて・・・」




少し恥ずかしそうに後ろ頭をかいてみせる土井先生に

私は。なるほど、と小さくこぼした。





あの二人の母校はここなのか。



と、あまりしゃべったことのない
私と同じ若手の教師二人の顔をぼんやりと思い浮かべた。




正直なぜか久々知先生は苦手だが、

不破先生とはまぁ、仲良くできそうだと勝手に思っている。





なんかあの人包容力的なのすごいんだよな・・・






どうでもいい話だけどさ・・・

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