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「とりあえず英語教えてくれりゃあいいから。」




虎若の態度に若干口元をヒクつかせる慎。





「むしろもう、答え教えてくれてもいいから。」




『あほか。』




続けて俺も本心を口にすれば慎に頭を軽くはたかれた。



前から思ってたけど、なかなかコイツは暴力的だと思う。


すぐに手がでる。



学生時代。地元のレディースの総長だとか
ありもしない噂がながれたとかいってたけど




言っちゃ悪いけど、そうなっても仕方ないと思う。





まぁ、そんなことはどうでもよくて・・・




明らかにあきれた顔つきの慎に
テスト範囲は把握しているのかという問いに



俺はもちろん



「知らないな。」



と、答える。


範囲すら見ることが拒まれるんだ。





次に言われたのは教科書を出せということ。




もちろん俺は




「俺、部屋だわ。忘れた。」




と、口を開く。




基本的に俺や、団蔵や虎若は

所謂、"置き弁族"なのだが



少し前に英語だけでも勉強しようなどと

若干血迷った考えを持った俺がもって帰ったきり、

持って来るのを忘れていた。




ちなみに、言わなくても分かるだろうが
もちろんその血迷った考えが実行されることは無かった。




あまりにも意識の低い俺等に


ついにはこぼした慎の言葉。






『あのさー・・・。君ら本当に勉強する気あんの?』






「あるわけないじゃん!!だから困ってんの!!」





まったくもって団蔵の言うとおりだ。


勉強する気なんてあれば、とっくに実行できているはずなんだよ







成績がやばい。




そんなことは頭で理解できていても



気持ちが、体がついていかないのだ。






眉間にシワ寄せんな!!






全力で助けろよ俺たちを!!

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