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「なんかそんな映画なかったっけ?」



「あーあったあった。」


のんきにそうつぶやく皆本と、復活した加藤。



『馬鹿だろ、んなのさせるわけねぇじゃん。』



まったくもってお話にもなりませんよ。


「いいじゃん、別に減るもんでもねぇーし。」



そういう問題じゃねーよ馬鹿。

『馬鹿はもう黙って勉強しろ馬鹿。』



「馬鹿馬鹿いいすぎだろ!!」



『だいたいお前等分かってんの?

ご褒美ってもんはなぁ、成果をだしたやつにしか・・・』













・・・そうだ。





成果を出したやつにしか与えられんもんだ。








考えてもみろ慎。

仮にもこの3人が、英語で高得点を取れると思うか?
















答えは否。




取れるわけが無い。




小テストでは15点満点中常に3点以下


現状を見る限りでも集中力に欠けていて、

これからまともに勉強できるとも思えん。




下手に軽いご褒美で、目標点数を下げるよりも
乳を揉ますくらいのことをして目標点数を上げたほうが


かえって私は何もしないですむんじゃなかろうか。


















「アーッ結局50点ダッター」



『残念だが、そんな点数ではご褒美をあげるわけにはいかないな。』



「「「ソンナー」」」





















・・・的な?





「"成果をだしたやつにしか"・・・何?」




急に黙り込んで思考をめぐらせていたせいか、
不思議そうに皆本が首をひねる。




よし、その案にのっかってやろうじゃないか。




『良いよ。』



「あ?」



「何が?」





『だから、乳もませてやっても良いって話。』









「「「はぁ!!?」」」







言い出した佐武までもギョッと目をこれでもかというくらいに見開く。





『ただし、80点以上とれたらな。』





「は、80点・・・」



そうだ、80点。


そんなものコイツ等が取れるわけ無いね。







「な、なんて数字をだしてきやがる・・・」



『はっ、高い?こっちは体はってんだぜ?
             コレくらい妥当な数字だ。』





「くっ、とんだ悪党だぜ、コイツ・・・
         俺たちに何もやらねぇつもりだ・・・」




『ハハハハハッなんとでもいいな!!』

















金曜日の放課後だ。





たぶん心境的に早く帰りたかったんだと思う。


テンションがおかしかった。




そう、コイツラの悪乗り、茶番につき合うくらいには。


















『悔しかったら80点以上取ることだな!!』



王道的悪党よろしく高笑いしながら教室を出て行く私。






いくらノリでも、後々になって考えたら
めちゃくちゃ恥ずかしかった。





成人した大人が何やってんだ私・・・




"なんとでもいいな"って何だよ。



日常生活の中で早々使わんぞこんなセリフ・・・・






一人廊下を歩きながら顔を赤くさせ、反省。








こんな時に誰かにばったり鉢合わせしませんように・・・



顔を見れる気がしない。













さっきまでの自分がはずかし過ぎて死ねる

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