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「あー・・・・おも・・・・。」




帰り道、ボソリとつぶやいた佐武に頭突きをかます。



「っだ!!」



『人間なんだから重いのは当たり前なんだよ馬鹿ヤロー。』






なんつーデリカシーのないやつだ





「いや、最初はそこまで思わなかったんだけど・・・

          なんかだんだん重くなってきてね?」





んなわけあるか

私はこなきじじいじゃないんだ。



『お前の体力がなくなってきてるだけだろ。』



「くそぉー。」




文句をこぼす佐武の隣を歩く加藤は

佐武に背負われた私に視線を向ける。




「なんかいいなぁー女の子背負うとか青春感じんじゃん。」





『いや、女の子って歳じゃないけどね。』





「確かに。」


深くうなうずく佐武にもう一度頭突きを入れる






「いだっ!!何でだよ!?柏木が言ったんだろ!?」



馬鹿ヤロー私が言う分にはいいんだよ。



「なんかよくあんじゃん?胸が背中にあたってドキッ!みたいな?」




「少女マンガかよ・・・でもまぁ確かに・・・。」




「まじで?!デカイ?どれくらい?」




「んーそうだなCカッいだっ!!」





『このうましか共が。んなことばっか考えてんじゃねぇー』



眉間のシワが濃くなるのが分かった。




「うぐっ、やっぱ重い・・・・」





『この重みは君の罪の重さです。しっかり私を運んでください。』












「なぁー慎ちゃん!怪我治ったらまた遊びにいこーな!」



私に視線を向ける加藤はニコニコと笑みを浮べながら
                     そんなことを言う。



「俺、女の子とこんなにはしゃいで遊んだん初めてだって!」




『いや、だから女の子って歳じゃないし・・・

     つか分かってる?私君の担任だから、教師だから。』



というか、今日は久々の遊園地でなんか
             ものすごくはしゃいでしまった。


私はこんな人だっただろうか?



いったん落ち着こう、



Be cool

Be cool




よし、明日は大丈夫だ。

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