4 プレイボーイとetc



このまえ喜三太が言ってた。




「じゃあ、こんど僕慎ちゃんデートに誘おっかなぁ〜」




喜三太の女好きってもう病気みたいなもんだし

正直言っていつものことだし、何も気にしてなかった。



だから虎若と一緒になってふざけて騒いでた。




んで、今日の5限目。







「・・・じゃあ、こんど僕とデートしない?」




その前後の会話はよく知らねぇけど、その一言が聞こえて


「まじで言ったか」


とか内心思って今まで虎若と騒いでた口を閉ざした。


虎若もやっぱ喜三太の声が聞こえたみたいでそっち見て黙ってたし。




ただそんな感じ。


他はなんとも思わなかった。


それから5限の終わり。



俺は伊助になんかしんねぇけどスパルタに英語やらされてて


そんな中少し見てたんだけど


庄左ヱ門と喜三太と兵太夫でなんか話してた。



たぶんだけど慎ちゃんの話。

喜三太の顔は結構真剣で。
兵太夫も笑ってなかった。

けど、庄左ヱ門だけ涼しいくらいの笑顔だった。



俺、馬鹿だしよくわかんないけど

あの三人は慎ちゃんのことが好きなのかな?って思った。



いや、まぁソレがどんな種類の好きかは知んないけどさ。




それでも、結構みんな何かしら慎ちゃんのこと気にしてるんだな


って思った。


んで、俺はどうなんだろ?って考えた。



慎ちゃんの顔を思い浮かべてみたけど、

あの不機嫌そうな眉間にシワのよった鋭い目つきとかしか
思い出せない。



正直言って俺は慎ちゃんのこと好きじゃない。

いや別に嫌いってわけでもないぜ?


まだあって間もないし、俺慎ちゃんのことなんも知らねぇし
だから何も思わないだけ。



知り合い以上友達未満ってやつ?


まぁ慎ちゃんは教師だから友達って言うのは
なんか違うかもしんないけど



とにかくそういう感じ。


女として、っていうんだったら
まったく俺の好みじゃないっていうのが本音。




「ずっと男子校にいるから幻想抱いてんだよ」ってよくいわれるけど

別に俺だって男子校にいたけど女との付き合いが
                    なかったわけじゃないし
         だから女、女したやつが好きってわけでもない。


俺にいわせりゃ普通が一番。

程よく女の子って感じ。



俺が慎ちゃんのことまったくタイプじゃないっていうのは

なんか普通って感じじゃないから。

これはまったく俺の偏見だから本人に言ったら違うとかって
言われそうだけど


なんか慎ちゃんって

「私をそこらへんの女と一緒にすんな!!」

とか言いそうじゃない?



別にソレがダメだってわけじゃなくってさ。

そういう、自分は普通じゃないんだ、特別なんだ

みたいな感じが俺は苦手ってだけ。



だって困るだろ?

じゃあ俺にどうしろって言うんだよって感じじゃん?



・・・いや、なんか話それてんな。



別にアレだぜ?

今のは俺の体験談とかじゃないからな?

なんか妙にリアルなたとえ話しちゃったけど

そういうんじゃないからな!!




信じてないだろ!!

ちがうからな!!絶対違うからな!!








・・・・





まぁ、この話はなかったことにしといて・・・・

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