3 プレイボーイとetc


「・・・ねぇ庄左ヱ門。・・・最後のアレ・・・何?」



「フフッ、何のこと?」




「・・・僕も同感なんだけど。」



そういって庄左ヱ門の方へ顔を向けたのは兵太夫。

たぶん、庄左ヱ門の言葉を聴いたのは隣にいた僕と兵太夫だけ。





「喜三太がそんなに本気なのは珍しいね?


「はぐらかさないでよ・・・」



「兵太夫も何だかんだ言って気になるんだ?柏木先生のこと。」


「そんなわけないじゃん。」



庄左ヱ門はクスクスと笑いながらまた口を開いた。



「何って言われてもね・・・そのままの意味しかないよ。」


それじゃあ・・・



「庄左ヱ門は慎ちゃんのことが好きなの?」




「そうだね。少なくともlikeではあるよ。」


その答え方はズルイ。



庄左ヱ門はズルイ。



いつだって本質を見せない言葉を返してくるんだ。


「・・・僕、庄左ヱ門のこと大好きだけど。
    庄左ヱ門のそういう答え方、好きじゃない・・・。」




少し不満げにそうつぶやいて見せても庄左ヱ門は小さく笑ってみせる。



「ごめんね。」


やっぱりズルイや・・・






正直僕だって慎ちゃんがloveで好きなわけじゃない。


からかっただけ。
いつもみたいに少しちやほやされたかっただけなんだよ?


これは本当。



僕らの学校は男子校だし、若い先生だってそういるわけじゃないからね



顔だって結構好みのタイプだったから。
ただそれだけの気持ちだよ。



だから、庄左ヱ門が慎ちゃんのことどう思ってるかなんて
僕にはどうでもいいことで、気にするほどのことでもない。




・・・やっぱり今のはちょっと嘘。



僕は別に慎ちゃんのことがloveですきなわけじゃないから
嫉妬してるわけじゃない。

庄左ヱ門のあの言葉が気になった。
唯気持ちが純粋に知りたかった。




たぶんだけど


そういうことなんだと思う。

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