2011年03月17日(木)04:20
帰れない知人の話
グアムに新婚旅行に行き、岩手に帰れなくなって名古屋に滞在している知人カップル。
男性の方は当然初対面。初めて会ったその日が支援物資買い出しとは。
昨日に引き続き今夜も買い出し。
2人から3つのリクエストがあった。
(1)新婚旅行の荷物やお土産をスーツケースごと全部預かって欲しい。
実は2人は大きなスーツケースを持っていたが、成田に到着してからずっと手で持って移動していた。エレベーターやエスカレーターは動いておらず成田から都内に入るにも大変な苦労だったそうだ。
その後彼らは東京に一時的に滞在しようとするが宿泊先がない。ホテルが取れないのである。
仕方なく駅員に相談したところ、新幹線も在来線も動いておらず、陸路は計画停電の要素もあり見通しが立たない。
大阪か名古屋が良いのではないかと言われ、誰も知人のいない大阪ではなく私たち知人のいる名古屋に行こうと決意し羽田へと向かった。
羽田では飛行機はようやく動き始めたばかりでダイヤは乱れ満席。やっとチケットを取り名古屋に到着。
スーツケースの中身より家族や友人のために食料を持ち帰りたいと希望したのだった。
ということでスーツケースは無期限で預かりました。
まだ宅急便もゆうパックも全ての荷物便は東北方面停止中でいつ送り返せるか分からないけれど。
(2)バッグを貸して欲しい
エレベーターやエスカレーターが無くても運びやすい軽いバッグや、肩掛け、リュックなどを貸して欲しいとのこと。
すぐに準備しました。
彼らは一番大きくて一番軽いバッグを選んだ。
(3)服が欲しい
彼らはグアムから帰ってきましたので軽装春服。しかし名古屋でも今日は非常に寒くて東北は大雪。
既に冬物は撤去している店が多く、また被災地では服も流されて何もない可能性がある。
私は買ったけど来てないダウンベスト、ダウンジャケット、ダウンコートの3枚を明日あげることにしました。
全部は持っていけないかもしれませんが、報道などでも服がない寒いとのコメントがたくさんあり、しかし全国的に個人からの支援物資はNGで現金だけOKという状況。
もしかした私の使わない服が誰かの役に立つかも知れないと思ったのでした。
(一応古着ではなく全くの新品ですし。買ってきた日に自宅で試着してクロゼットに入れたきり忘れていた…、)
この2日間で彼らが買ったものは…
・サラミ
・するめ
・マスク
・乾燥野菜
・スープの素
・昆布
・チキンラーメン20個入り
・タイツ
・携帯電話のバッテリー
・ガムテープ
・包帯
・バンドエイド
・鎮痛剤
・湿布
・消毒薬
などでした。
食品は水だけで食べれそうなもの、あるいはそのまま食べれそうなもので軽いもの
その他は絶対的に足りないと言われている薬品類
不幸中の幸というかグアムでビーフジャーキーとドライフルーツをお土産に買ってきたそうですのでそれはそのまま持ち帰るとのこと。
サラミは私がたまたまアメリカの友人(元在日米軍で沖縄海兵隊にいた)に聞いたら、
「ビーフジャーキーは確かに良いが塩分が濃すぎて避難民の食事、特に高齢者には勧められない、固いし。しかし肉類はエネルギー源として必須だから、ハムやソーセージで密封されたものか、サラミが良いのではないか」
という話になり、ハムは傷むからサラミにすることにしました。
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