"カギ"は開けられた。ほこらを中心として広がった光は、その瞬間、一層強いまばゆさを放った。
目の前で見ていたドトウはその強さに耐えられず顔を背ける。もう一度目を開いても、すぐには目が慣れず、数秒ぼやっと周囲を見渡していたーーー直後。

反応を示したのは、小雪が先だった。

「......暖かい......」

いくら見渡しても、金銀財宝など見えようもない。二人を覆ったのは、この雪の国ではありえないはずの暖かい風だったーーーほこらが息吹を吹いたかのように、まるで、季節が春に変わったかのような。
その様子にドトウは目に見えて狼狽した。

「は...発熱機だと...!?これが風花の秘宝だというのか!?」

"風花家の秘宝"と呼ばれるものが金銀財宝と疑っていなかったドトウには、信じられない事実だった。それは小雪も同じく、目を丸めて周囲を見渡していた。その時、待っていた声が響いた。

「姉ちゃーーん!!」

ナルトだ。ハッとそちらを振り返ると、マキノたち撮影陣に導かれたナルトが走っている。「ナルト!」と叫んだ小雪につられ、ドトウもその下忍の姿を確認し、忌々しそうな目を向けた。苛立ちの限界だった。

「氷遁 黒龍暴風雪!!」

唸るように吐いたドトウの手に、その名の通りの黒龍がまとわりつくように大口を開け、向かってきたナルトを噛みつくように突き上げたーーー上空高く。黒龍が生み出した竜巻に巻き込まれ弾き出されたナルト、その姿に小雪が悲鳴をあげる。しかしナルトは受け身もとれず、氷の上に叩きつけられる。
あれではもう動けまい。フン、と冷ややかに笑ったドトウは、__しかし予想を外した。

「どうした...、全然、効いてねえぞ...!」

腹の底から振り絞ったような低い声。転がっていたナルトが、震えながらも上体を起こしたのだ。空色の眼光は諦めていない。それでも口から血反吐を吐き、それを目にした小雪は血相を変える。

「ナルト、やめて!」
「信じろ!」

だが小雪の嘆願はあっさりとかき消された。その剣幕に怯んだのは小雪のほうだった。

「姉ちゃんが、信じてくれるなら...!オレは絶対に、負けやしねえから......!」

その時、微かな、まるでガラスが割れるかのような音がした。目を疑ったのはドトウだ。ドトウが開発した自信作である、チャクラ制御装置。ナルトの腹に埋め込まれていたそれにヒビが入ったのだ。
微弱ながらナルトからチャクラも漏れ始めているーー赤く禍々しい質。立ち上がったナルトは力を蓄えるように静止している。やはりダメージが響いているのか。
冷静になりきれないドトウは、怒りの迸った目を向け、いち早く走り出していた。

「死ねェええええ!!」

ナルトはその攻撃に顔を上げた__しかし動けないまま。
黒龍をまとったドトウの拳が振り落とされる。それを真正面から受け、真っ先に悲鳴をあげたのは、ナルトの足元の氷だったーー薄氷は粉々に割れ、その隙間にナルトは突き落とされていた。

海__刺さるように冷たい水中で、ナルトは遠く遠くで自分の名を叫ぶ小雪の声を聴いたが、それでもなお海中深くに沈んでいく体があった。


「そんな...、ナルト......」

小雪は絶望に満ちた顔で座り込んでしまった。少年は浮き上がってこない。あの励まされるようなオレンジ色は一向に顔を出す様子がない。
ドトウは口元を上げてナルトを沈めた海を見ていた。いつまでたっても海は深い青色をほこるばかりで、波音一つたてる気配はなかった。勝った、とドトウは確信し、次第に高笑いを上げ始めていた。

その数秒の油断が命取りだった。

「__!?」

ドトウはその瞬間、間近で千羽もの鳥がさえずる音を聴いたのである。

「喰らえ、千鳥!!」

バッと振り返ったドトウは、目の前に電流を携えた下忍が迫っているのを目にし、すぐさま体をひねったーーパキンと小さな音がした、が、それだけだ。術をかわしたドトウにとって、今のサスケは格好の餌食に等しかった。

「小賢しい!!」

ドトウの拳がサスケの腹に命中する。吹っ飛ばされたサスケは最後、氷塊に背中を打ち付け、大量の血を吐き出していた。どさりと氷の上に倒れこむ__朦朧とする意識の中、それでもサスケは、これだけはと言わんばかりに敵の親玉の姿を確認していた。

「フン。その程度の術が、このわしに通用するものか!」

そう啖呵を切っているドトウ、その鎧の核には、千鳥によるヒビが入っていた。
それだけを確認したサスケはようやく気を抜き、仰向けに倒れこむ。

「ナルト......、風穴は、あけた...! 後はお前が...やれ...!」

チャクラの鎧の唯一の弱点を突破すること、それがサスケに課せられたことだった。これでナルトの術も通る。ナルトにも勝ち目が見えたのだ。
今も海の底に沈んでいっているであろうチームメイト、_仲間に、サスケは精一杯の声をあげた。

「ナルトォーーーーーー!!!!」



その声は、深海をも貫くように。
意識を失いかけていたナルトの頭を突き抜けた。
頼もしい仲間の声だ。ナルトは暗闇の中で口元を上げた。いつもはクールなチームメイトが、つんざくような声で自分の名を呼んでいる。それに応えずになにをするんだ。

「(オラ...、化けギツネ...!こんなとこで縮こまってんじゃねえぞ......根性、見せやがれ!)」

自分の腹に埋まる機械に手をかける。この、チャクラを抑え込む装置。これさえなければーーーこれさえ、取れれば。
ナルトの腹の中の牢屋で、赤い瞳がギラついたようだった。

赤いチャクラが溢れだす。水道の蛇口を一気にひねったかのように、一気に体外へ四散した。それが契機となり、装置は弾かれるように割れる__もう抑えるものなどなにもない。ナルトはその双眸で海面を睨みつけた。


その時氷上ではちょうど、ドトウが海に背中を向けたところだった。ドトウは一歩、二歩と歩きだし、だがそこでぴたりと足を止める。それは予感だった。
振り向いた視線の先には、揺れている海面。振動は氷をも伝い始めている。一体何が、と眉根を寄せた時、それらは海から飛び出した。

「ナルト!」
「な、なにィ!?」

小雪が叫び、ドトウは目を疑う。飛び出してきたのは、何人、何十人となったナルト、そしてその全員にチャクラ制御装置はついていない。多重影分身の術__ナルトはニッと笑っていた。

「「今までの借り、利子付きで返してやるぜ!!」」
「なにを......下忍風情が!」

多勢に無勢、だがドトウはすぐにナルトを睨みつけ、術を発動した。

「双龍暴風雪!!」

黒龍が再び現れる、それも、今度は両腕に。竜巻は先ほどの比ではない。それは容赦なくナルトたちに向けられ、数十といる影分身を巻き込んでいった。黒い竜巻に飲み込まれ、辺り一面覆われるーーボン、ボンとあちこちから聞こえる音は、ナルトが消えていく音に違いない。
小雪は呆然とそれらを見つめていた。目の前で行われる忍術合戦は、しかし、黒い暴風のおかげでほとんど全貌を明らかにしていない。やがて徐々にその色が薄れていくが、その時中心地に立っていたのは、術を出したままの格好で止まっているドトウだった。

「これで、終わりだ....!なにもかも終わりだ!わしの勝ちだ!!」

その声はまるで自分に言い聞かせるように。視界から消え去ったオレンジ色を確認して、ドトウは笑いだす。ーーーその瞬間まで。


「まだだって、言ってんだろうが!!」


ドトウの遥か背後に、その二人組はいた。自信満々の笑みを湛え、振り向いたドトウを睨みつけていた。
一瞬絶望した小雪は、それで小さな笑みを零す。まるで冷たい雪が溶けていくかのように、春の花畑に足を踏み入れたように、胸が晴れていく心地がした。

「終わりってのはなァ!! 正義が勝って、悪が負ける、ハッピーエンドに決まってんだよ!!」
「ナルト.....ッナルト!!私、信じるわ! アナタは、"風雲姫"が認めた、最強の忍者よ!」

一人のナルトがもう一人の右手の上をひっかくようにチャクラを練るーーそれでどんどん球形を形成していく。力強い光をその手に持ち、ナルトは笑って小雪の言葉に応えていた。

「んなこたァ、分かってるってばよ!!」

小雪の胸に、ナルトが負けるだなんて不安はもう、どこにもなかった。ナルトは必ずやってのけてみせるのだ。例えどんな悪境であろうが、そんなものは関係ない。その心が諦めない限り、ナルトは。
ナルトは絶対に勝つ__!

小雪が信じ、ナルトが力強く氷を蹴った途端だった。
六角水晶がはめられたほこらから虹色の光が飛び出し、それがナルトの螺旋丸に灯ったのだ。



「__ん?なんや、あの色」
「七色のチャクラ...!?映画と、同じ...!」

紫珀に乗って目的地を目指していたカナは目を丸めていた。
うっすらと意識を取り戻したサスケも、この場に遅れて到着したサクラとカカシも、その光景を目にし、言葉を失う。走り出したナルトを押し出すような、その虹色の光を。

ドトウの動きなんて最早関係なかった。虹を灯したナルトは、もう止まるすべを知らない。数秒音がなくなったかのような世界で、ナルトの声だけが全員の耳に響き渡った。


「喰らえ...! 螺旋丸!!」


鎧の核は粉々に飛び散った。
大気が震えるーーありとあらゆるものがナルトの螺旋丸に気圧される。ドトウには持ちこたえる時間すらも与えられない、そのままの勢いで吹っ飛び、背後の七色の柱に衝突した。
叫び声もあがらない。ミシミシと柱にヒビが入る。
そして、ドトウが地面に落ちたのと、その柱の表面が砕け散ったのは同時、そしてその現象が起こったのもまた。

「な、なんだァ!?」

波のように、それは広がった。
周囲の雪景色が一変__花が、草が、木が、湖が、突然姿を現したのだ。
それはまさに、春の日の草原。

誰もが驚きに目を見開く。小雪が最も顕著で、内心 半信半疑のまま、その場にある草花に手を伸ばしていた。春__まさかこの雪の国に春が来たとでもいうのか。
その時、小雪は不穏な空気を察知し、ハッとして振り向いていた。そこに傷だらけで立っていたのはドトウ。

「ふざ、けるな...!なんだこれは、財宝は、どこだ...!貴様、こんなもの、わしは聞いてないぞ...!」
「ドトウ...ッ」

腹を押さえながら苦し気に歩いてくる。今にも倒れそうだが着実に小雪に近づいていた。小雪はわなないて一歩二歩と下がるが、それよりもドトウのほうが早い。

「せめて、お前だけでも、殺してやる...!」

その剣幕に小雪は怯えた。逃げる気力も削がれるようだった。ナルトも今は近くにいない。この恐ろしい手からのがれるすべを、小雪は持ち合わせているわけもなく、強く目を瞑った。
ーーードサリ。
しかしその音は、小雪が倒れた音ではない。小雪がそうっと目を開けると、見えたのは緩やかな微笑みだった。

「ナルト流ハッピーエンド。正義が勝って、悪が負ける...でしたよね?」

いたずらっぽく舌を出したカナは、ドトウに手刀を喰らわせた格好のまま止まっていた。その肩には紫色の小鳥が乗っていて、どことなく呆れたような目を向けている。
呆気にとられていた小雪は、そのうち、腰が抜けたように座り込み、笑ってしまった。春の空に舞うように笑い声が咲く。そしてその姫君の笑顔が契機となったかのように、それは唐突に現れた。


『未来を信じるんだ......そうすればきっと、春が来る』


虹色に光る柱の中央、ほこらの真上。そこに現れたのは巨大な立体映像、幼いころの小雪の姿だった。誰もが目を丸める中、幼い姫君は父親の声に無邪気に頷いていた。

『小雪は、春になったらどうしたい?』
『小雪はねえ...お姫様になるの!』
『ふうん?どんなお姫様?』
『んーっとね、優しくって、強くって、そんでもって...正義の味方のお姫様!』

小さな小雪は実に生き生きとした表情で語り、それに続いて『そりゃ大変だなァ』と早雪の笑い声が聴こえてくる。黙って見つめていた今の小雪は、「私、あんなこと言ってたんだ...」と呟く。

『でも、いい夢だね』
『でしょ?』
『諦めないで、その夢をずーっと信じていれば、きっとなれる』

優し気な早雪の声が聴こえてくる。そして父親の姿もまた立体映像に映り込んだ。幼い小雪の後ろに立ち、小さな娘の首になにかをかける。それは、六角水晶、まさに今の小雪を取り巻いている"春"のきっかけとなったもの。
早雪は不思議そうにしている娘の肩を持って、微笑んだ。

『ほうら...ここに、とっても綺麗なお姫様がいる』

それはまるで、今の小雪に向かって言われたようで__その途端、つぅっと小雪の頬に流れたのは、あの時に枯れてしまったはずの涙だった。

『でもね、小雪、悩んでるの。もう一つなりたいものがあって!』
『へえ、なんだい?それは』

『女優さん!』


その言葉には、早雪も、今の小雪も笑いだしていたーーー晴れやかに、また笑い声が鮮やかに、咲くように。

「へへ...、これで、ハッピーエンドだぜ...」

草原に仰向けに倒れていたナルトは呟き、気持ちよさそうに瞳を閉じていた。
この日は、この国の誰もが、この春の青空を見上げ、笑ったことだろう。







あの激闘から数日後。

風花小雪の、雪の国君主に向けた戴冠式には、国中の民たちが集まる中で華やかに行われていた。
紙ふぶきが風に舞う。その渦中を従者たちが旗を振り上げ颯爽と歩く。国中が新しい君主の誕生を喜んでいる、それは、民たちの明るい表情から明らかだ。
姫君改め君主は、それはそれは美しい衣装を身にまとい、城から民たちを見下ろしていた。大きく手を振っている子供たちや、笑顔で見上げている大人たちに、小雪は笑って応える。見渡す限り一面の人々を目にして、誇らしげに。

小雪は改めて見下ろして、そしてその時、突然バッと身を乗り出していた。
父と三太夫、二人の姿が見えた気がしたのだ。

だが、もういない。__見間違いか、気のせいか__それでもいい。
小雪はその手できゅっと六角水晶を握りこむ。二人の穏やかな表情が目に浮かび、自然と口元に弧を描いていた。




「結局、あの装置はまだ未完成だったの」

戴冠式を終えた小雪は、広場にいた七班の元へ来ていた。その言葉にサクラが「じゃあまた冬に逆戻り?」と聞くが、それには「ううん」と首を振る。

「ゼロからの出発じゃないもの。あの装置を元にして開発を進めれば、雪の国はきっといつか、春の国と呼ばれるようになるわ」

清々しい天気の中、小雪はそれに負けじと微笑む。また冬に戻ってしまおうとも、父の残してくれた希望があるのだからと。「でも、まずあたし、君主のやり方から学ばなきゃならないんだけど」とお茶目に言う新君主にサクラ、それにカナも笑う。

「それじゃ、これから大忙しですね」
「ええ。頑張らないと」
「でも...もったいないなあ。あんなにヒットしてるのに、女優をやめてしまうなんて」
「あら、誰がやめるだなんて言ったの?」

心外だとばかりに言った小雪に、え?と声を合わせたサクラ、カナ、ナルト。それを見てクスッと笑った小雪は、さっと一冊の本を取り出していた。ーーーその本とは。
まさかまさかの、七班の担当上忍の愛読書。

「雪の国の君主も女優も、両立させるわよ?ここで諦めるなんて、バカみたいじゃない!」

下忍はもちろんあんぐりと口を開けるが、カカシの驚愕は比でなく「そ、それ...!」とわなわなと震えている。まさかのイチャパラシリーズ映画化か。下忍たちが白けた視線を担当上忍に送るのを見て、小雪は軽やかに笑った。

「じゃ、またね!」

そしてくるりと走り出し、自ら子供たちの輪に入っていく。色紙を持ってサインをねだる子供たちに小雪は笑って応じていた。そこにはもういつかのような、自分が女優であることを拒むような姿はなかった。
それを見て、突如「あーー!!」と叫んだのはナルトだ。

「忘れてた...、オレもサイン貰っとくんだったってばよォ...!」
「アンタ、まだそんなこと言ってるわけ?」

サクラが呆れて言うが、ナルトはうずくまるくらいには後悔しているらしい。
それを見ていた仲間の一人が、実に言いづらそうに口を開いた。

「サインなら...貰ってある」

カナじゃない。カカシでもない。なんと、サスケだった。
誰もが呆気にとられ一秒固まり、次の瞬間に「えええええ!?」と大合唱する。それを受けたサスケは不愉快そうに、それでもポケットからそれを取り出した。カナがその幼なじみの顔を見ながらぼやく。

「サスケが、女優さんに興味があるとは、思わなかった...」
「ウスラトンカチ、んなわけねえだろ! ナルトに渡してほしいって頼まれただけだ。ホラよ」

かわいらしい封筒がサスケの手からナルトへと渡る。ナルトはどぎまぎしながらそれを開け、全員の視線が集まる中、一枚の写真を取り出した。その瞬間、「あー!?」と悲鳴をあげる。

「〜〜っどうせなら、もっとかっこよく撮ったヤツにしてほしかったってばよ...」
「あは、いいんじゃない?アンタらしくて」
「だってこれ!よだれ垂らしてるし!姉ちゃんの悪意が見える気がする!」
「そういうふうに見えてたってこったろ」
「んだとてめえ!!」
「って、あら?これ、カナも映ってない?」

写真にメインに映っていたのはナルトと小雪。病院でぐーすかと寝ているナルトの頬にキスしている小雪の姿と、添えるように「あきらめずに火影になってね」とのメッセージが書いてある。
だが、サクラが目ざとく見つけたのは、今ここにいる銀色の姿も。

「え?」

今の今まで笑ってやり取りを見ていたカナが、びしりと固まる。嫌な予感がしたカナは、サクラが指さすところを怖々見たーーー。案の定そこには、ナルトの看病をしている間に寝てしまったカナの、ベッドに顔を預けて寝ている姿が。
しかもばっちり寝顔が見える。
それを見た瞬間、珍しくもカナの顔から湯気が噴き出した。

「ちょ、ちょ、ちょっとこれ...!」
「ホントだ、カナちゃんも寝て......ってサスケコラ、なにすんだってばよ!」
「うっせえ黙れ、やっぱこれはてめェにやらねえ」
「はァ!?オレ宛てだっつの、返しやがれ!」

ギャーギャー騒ぎ出すナルトとサスケと、顔を手で抑えてうずくまるカナの背をよしよしと撫でるサクラ。のんきな担当上忍はそれを見ても、イチャパラ片手に「お前ら暴れんなよー」と軽くたしなめるのみで。

それを遠目で見つめる小雪は、にっこりと微笑んでいたのだった。

 
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