ー…サヨウナラ。

「ーっ!」

悲鳴を上げてトウコは起き上がった。
酷い汗をかいていて心臓がドクリドクリと早鐘を打っている。
顔色の悪いトウコの頬をハーデリアが心配してぺろぺろと舐めた。

「…大丈夫、よ。ありがとう」

ジャローダ、レシラム、ハーデリア、ヒヤッキー、シャンデラー、ゼブライカの頭を順に撫でるとトウコは優しく微笑んだ。
僅かに頬に赤みはさしてきたものの、彼女の顔色は未だ白く、ポケモンを撫でたその指先は酷く冷たかった。
気丈に振る舞うマスターを心配そうに見るが、トウコは心配しないで、と笑うばかりだった。
そんな彼女に複雑な思いを抱くけれど、トウコを何よりも大切に思っているポケモン達は歯痒い思いをしながらもただ黙ってトウコを見守った。
彼等の思いやりに気付かずにトウコは目を細めて満月を見つめた。
丸い、円。
この満月も彼が言う美しい放物線なのだろうか。
先程夢に出てきた彼を思い出したトウコは苦しそうに眉を顰めた。
一ヶ月前。
Nはトウコの目の前で姿を消した。
正確には全ての闘いが終わって、憑き物が落ちたNは自分の目で世界を見る為に旅立ったのだ。
引き留める事は出来なかった。
去っていくNの背中を見る事しか出来なかった。
声を掛けられなかった。
後から後からトウコの胸に後悔が押し寄せた。
トウコは堪らなくなって両手で顔を覆った。

いたいよ、いますぐ

(逢って言いたい事があるの)


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駄文過ぎる(^O^)/
Nトウは別れてからお互い今すぐ会わないと堪らなくなる病に罹ってると良い。


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