最初はただ唇を重ねるだけの軽いキスから。
ボクら、お互いに初めてだったから、緊張して唇が震えてたよね。
でも最高のファーストキスだったよ。
キミの唇はボクが思っているよりも柔らかくて温かかった。
唇を離して、頬を赤く染めて照れて笑うキミは誰よりも可愛くて。
自分自身の高鳴る鼓動も、顔に血が上って熱くなる熱も、その時のボクはそれらを止める術を知らなくて。
例え、知っていてもそれを実行する事は出来そうにないだろうけど。
今は少しだけ、ポーカーフェースを保てる様になった。
余裕が出てくると、マナー違反かもしれないけど、キスをしてる途中でそっと目を開けてみる。
そうすれば案の定。
サファイアは必死で目をつぶってボクのキスに応えようとしてくれる。
それがボクは可愛くて仕方がない。
そんな彼女にちょっとだけ悪戯心が湧いて、先程よりも深いキスをした。
「んっ…!?」
驚いて、僅かに漏れるサファイアの声が予想外に甘くて。
その声が聞きたくてもっと深く、深くキスをする。
ドンドンとボクの胸を叩いて講義するサファイアの要望通りに一旦、唇を離す。
「なっ…、なんばすっとね……!?」
はぁはぁと呼吸を荒くして、睨みつける彼女にボクはにっこりと微笑み返す。
「だって、可愛かったんだもん」
「…っ!せからしかっ!」
顔を赤く染めて怒っても、全然怖くないよ。
どんなに眦を吊り上げて涙目の赤い顔で睨みつけられても説得力がないんだもん。
むしろそそるよね。
という訳で。
もう一回キスをしよう
(いやったい!)
(どうして?)
(あんたの接吻は苦しかっ!)
(そのうち慣れるよ)
(無茶苦茶なこつ言わんで欲しか!)
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攻めルビー。
久しぶりの更新。
久しぶり過ぎて小説の書き方が分からない。