偶像の裏側で
俺を見るなと怯えてる


誰かと比べられると
俺は逃げたくなる
それが地下の中でなら
まだいいのだろうが

陽の光に曝されたとき
拭えぬ汚れに目を逸らす

誰も見ちゃいねぇよと
自嘲すらも怯えている

俺という存在の価値は
偶像でしかないだろう
本当の俺の価値など
他の誰より劣るだろう

寂しさと虚しさと弱さ
消えない痛みを抱いて

蔑まれて羨み抗った
手に入れたのは強さだけ

誰かの瞳に映る俺を
俺は見る事が出来ない
どんな思いで見ているか
俺は見る事が出来ない

だから俺も……映さない

期待して欲してしまうなら
知らずに逃れていたいから

気まぐれに俺を映すな
戯れで俺を惑わすなと
俺は……見えない振りをする



[*前]|[次#]

[ poem3 ]|[ main ]|[ TOP ]


「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -