壁の上で……


壁の上で外を眺める
平和そうに見えて
どれだけ失ったのだろう

壁の上で外を眺める
いつか知らぬ先へと
進む時が来るのだろうか

壁の上に寝そべって
何も無い手の届かない
広い広い空に手を伸ばす

確かなものは見えるものだけ
見えないものを追い求める
それはいつか掴めるのかと
答えの無い疑問を投げては
その為に闘うのだと胸に刻む

壁の上で中を見下ろす
沢山の命を抱いた
この壁は俺よりも強い

壁の上で中を見下ろす
此処に俺が居る事に
誰か気付いてくれるだろうか


壁の上で孤独を抱いた
そんな俺を抱き締めた
温かい腕に……目を閉じた



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