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▼俺のどこが可愛いんだよ
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高校二年の春、私は小さな男の子に出逢った。


彼の名前は『 葉乃 夏樹 』。

…と言っても彼は私と同じ高校二年。
初めて会った時は、中学生かと思ったけど。



「あ…。」


休み時間になり、ジュースを買うため自動販売機がある中庭に来た私。
そこには背の小さな彼がいた。



「葉乃くんも買いに来たの?」

「まぁ、コーヒー飲みたくなって。」



身長が小さくて可愛いのに、こういうところは大人なんだよね。


「私はコーヒー飲めないな」っていったら「子供だな」って言われた。

「身長で言えば葉乃くんのほうが子供に見られるよ。」なんていい返さなかったけど。


上を見上げているなと思っていたら、コーヒーがあるのは一番上の段。



「…もしかして届かない?」



そう言ったら「はぁ?届くよ!届くに決まってんだろ?!」って言った。
…怒らせちゃったみたい。



お目当てのコーヒーを手に入れるため、少し背伸びしてボタンを押してた。


「可愛いなぁ…」


ふと出た本音。


すると葉乃くんはさっと私の方を振り返って言った。




「俺のどこが可愛いんだよ」



そう言った彼は私を見上げてて、そんな姿さえ可愛いと思ってしまった。








お題配布元「確かに恋だった」様

2012/01/07


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