last up 2013/09/09


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■あんたに惚れてるからに決まってるじゃん
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「なんでそんなに怒るの?」

「…ついて来んな」


一人で学校から帰ることなんていつものことなのに。

確かに昨日は暗かったけど、ちょっと遅くなっただけ。
それなのに、ここまで怒られなきゃならないの?



「ねぇ、待って!」

彼の名前を呼ぶ。


彼は止まり、わたしのほうを向いた。
向かい合わせになった彼の顔を見ようと上を見上げたとき、彼の顔がすぐ目の前にあった。





「ったく―…心配かけんな」



そして、そのまま口を塞がれた。




抱きしめられて身動きがとれない上に、いきなりのキスで息が苦しい。


「―…んっ―…」


彼の背中を叩くと、ずっと塞がれていた唇から彼が離れた。


彼はわたしの目をじっと見つめる。


「お前に惚れてるからにきまってんじゃん」


そんな整った顔で、そんな真剣な目で
そう言われたら動けなくなるよ。


「それに―…


お前だって俺に惚れてんだろ?」




そう聞かれてコクンと頭を上下に振った。


「素直だな。」


そうやってふわっと笑う彼の笑顔が好きで。




「付き合いたての頃、つめたくして悪かった…
実は、誕生日に間に合うように真稀に似合うネックレス探してた。
お前には関係ないとか言ってごめんな」



この間の誕生日に貰ったネックレスは、今も首にかけている。


「つけてくれてんだな、それ」



そういう彼の携帯にも、それはついていて。




「…似合ってるよ、ネックレス」


わたしは嬉しくて、彼に抱きついた。




「おっ…おい、ふざけんな…///」



怒らせてしまったのかと彼の顔を見ると、彼は顔を赤くしていて。


「今までつめたくしてたのは…真稀のこと傷つけたくなかったから」


彼に抱きしめられて、耳元で囁かれる。



「一人で悩んでた俺が馬鹿みたいじゃん」


「んっ―…」



そうやってまたキスをされて。


「好きだよ」って目を見て「もう、絶対に心配かけんなよ」って彼から言われた。





「…俺の家、来る?」

「いいの?」



「今日、誰も家にいないけど。それでいいなら?」


そう言ってにやっと笑う。




やっぱり彼は少し意地悪で…
でも、とても優しくて。





…最近分かりました。

わたしの彼はツンデレでした。




お題配布元『確かに恋だった』様


2012/07/15


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