「白鳥君、ゴメンね」
「大丈夫ですよ。
お店予約しているので早く行きましょう。」
白鳥君は私に車に乗せ、車を走らせた。
ついた場所は高級ホテルの最上階のレストラン。
私なんかが行っていい場所ではない。
私は、そう確信した。
「佐藤さん、大丈夫ですか?」
「ええ、平気よ。」
「早速話に入りたいところですが、少し食事してからにしませんか?」
「そうね。私なんかが行ける場所じゃないし、せっかくだから美味しいものを食べたいわ。」
「僕でよければ、いつでも連れて行きますよ。」
そう言って白鳥君は私に微笑みかける。
「じゃあ、お願いしようかしら?」
「ええ。是非。」
話をしていると料理が出てきた。
フレンチのフルコース。
高木君となら絶対に食べないような、見た目からして高そうな料理。
「ん、美味しい!」
「お口に合ったようで何よりです。」
滅多に飲まないワインを飲みながらの食事は新鮮で、楽しかった。
2013/03/17
bkm