05
次の日の帰り

高木君が声をかけてきた。



「佐藤さん。」

「なに?」



「このあと、飯でも行きません?」

「いいわね。高木君の奢りで?」

「佐藤さーん。割り勘でお願いします…」


「男らしくない!そのくらい男らしく奢りなさいよ。」


「今月はピンチなので…」


自分から誘っておいて奢れないなんて
そういうところが高木君らしい。


「分かったわ。今日は私が出してあげるか…」



「佐藤さん。迎えに来ました。」



白鳥君だった。



「あ…」



白鳥君との約束を忘れていた私。

白鳥君の顔を見てようやく思い出した。



「…もしかして先約入ってました?」



高木君は私の顔を見る。



「白鳥君と会う約束をしてたの…忘れてたわ。」

「じゃあ…仕方ないすね。」



「ごめんなさい…」



「気にしないで下さい。じゃあ…僕は先に上がらせていただきます。」

「あ…うん。また明日ね」






私は急いで白鳥君との待ち合わせ場所に向かった。
後ろから高木君がついてきてることを知らずに。



2013/03/14


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bkm
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