私は帰って電話をしようとした。
だけどなんて言えばいいのか分からない。
「相談にのってもらってた」て言ったら、左遷話を彼にしなくちゃいけない。
彼と離れたくない。
やっと、大切な人に逢えたのに。
すると私の携帯が鳴り、見てみると白鳥君からだった。
私は白鳥君の電話に躊躇いながらも出た。
「もしもし…」
「もしもし。白鳥です。
佐藤さん、無事に家に着きましたか?
かなり酔っていたようなので心配で…」
「大丈夫。ちゃんと家には着いたわ。でも…」
「なにか…ありましたか?」
私の少しの声の変化に気づいた白鳥君が心配そうに聞いてきた。
「私…高木君に…左遷のこと話せない…話したくない…
どうしよう…白鳥君…」
「落ち着いて下さい。実は、高木君の左遷の話ですが少し気になって調べてみました。彼は、本部に入ってから実績が上がってるのに左遷されるはずがない。」
私も不思議になっていた。初めの頃は、おどおどしてて心配だったけど、今では一人で仕事が出来て、立派に犯人を逮捕できるようになっている。
「実は調べてみたところ、少し気になる点がありまして…。」
2013/03/21