08
私は帰って電話をしようとした。

だけどなんて言えばいいのか分からない。


「相談にのってもらってた」て言ったら、左遷話を彼にしなくちゃいけない。
彼と離れたくない。
やっと、大切な人に逢えたのに。


すると私の携帯が鳴り、見てみると白鳥君からだった。





私は白鳥君の電話に躊躇いながらも出た。


「もしもし…」


「もしもし。白鳥です。
佐藤さん、無事に家に着きましたか?
かなり酔っていたようなので心配で…」


「大丈夫。ちゃんと家には着いたわ。でも…」




「なにか…ありましたか?」



私の少しの声の変化に気づいた白鳥君が心配そうに聞いてきた。



「私…高木君に…左遷のこと話せない…話したくない…
どうしよう…白鳥君…」




「落ち着いて下さい。実は、高木君の左遷の話ですが少し気になって調べてみました。彼は、本部に入ってから実績が上がってるのに左遷されるはずがない。」



私も不思議になっていた。初めの頃は、おどおどしてて心配だったけど、今では一人で仕事が出来て、立派に犯人を逮捕できるようになっている。



「実は調べてみたところ、少し気になる点がありまして…。」




2013/03/21


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