08
俺達は途中、灰原の仲間と合流した。
そして組織の新しい情報を手に入れたのだ。
「薬をまた開発した…?」
灰原の仲間の一人に聞いた情報によると、組織は新しい薬を開発したらしい。
「あの薬はわたししか作れないはずよ!
組織から抜け出す時にデータは全て消し去った!
なのに…どうして?!」
今まで冷静だった灰原も顔色を変えた。
「もしかして…闇市で売る気なんじゃ…
危ない…早く奴らを止めないと!!」
「なんでだ?何を売ろうとしてんだ?」
状況を飲み込めない俺に苛立ったのか、灰原は少し声を荒げて俺に言った。
「何故って…あの薬は人を殺すために作られた薬なのよ!
あれを使って相手を殺すの!
殺した後どうすると思う?!」
「もしかして…」
「そうよ。その、もしかしてってやつ…肝臓を売るのよ。」
灰原は落ちついて言うが、想像しなくても恐ろしい。
「早く行くわよ。アイツらを止められるのは私達しかいないわ。」
「あぁ…そうだな」
2012/10/07