ひとつの失敗

随分と前のことになりますが、7〜8年くらい前に友人に誘われた二次創作本のゲスト参加。そこで、京極さんと園子ちゃんの2人のお話を書こうとしていたんです。

今思えば、その当時の私は京園のことをよく分かっていませんでした。今も詳しい訳ではないですが、殆ど書いたことが無いにも関わらず、私の書く京園が読んでみたい。と言う友人の希望でアンソロの参加を簡単に引き受けたんです。それはもう、すごく気楽に。

途中まで書いたのですが、2人のことをよく知らない私の筆は止まってしまいます。期日が迫り、焦るも書けない。設定自体は気に入っているし、流れも作れている。なのに、書けない。
困った私は友人に相談して、ここまで書けているのだと送りました。面白いと言ってくれましたが、納得も行かず。お世辞に聞こえて素直に受け取れない私は、友人の書いた話の誤字脱字などを見て欲しいと言われ先に読ませて貰いました。

その中には私の設定と近しいものもありました。そして、面白かった。書こうとしているもの以上の話がそこにあって、ここに載せるのは私のじゃないなと思いました。

締切は過ぎたけど入稿まであと少し待つよと友人には言われましたが、その後も書けず初めて原稿を落としました。

その友人とは何度も一緒に創作をしているのに、初めて劣等感を抱いた瞬間でした。
羨ましかった。綺麗な文章と、その友人が持つ感性が。

思えばあれから二次創作を、その友人と同じジャンルのものを書けなくなった気がしています。

だから何だという話だし、その出来事のせいだと言うわけでもありませんがふと思い出したので。
いつかまた、その友人と一緒に創作出来たら嬉しいな。

2024/03/05 00:29



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