肉食系ラビット | ナノ
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無事洗い物を終えた俺はまだ制服のままだったのを思い出して自室に着替えに戻った。
今日下ろし立てなのに膝の所に皺が出来てた…正座しっぱなしだったしな。皺ぐらい出来るって。仕方ねぇ。
制服の皺を伸ばしてからハンガーに掛けて着替えてるとぐうって情けない音が室内に響いた。
そういや、昼飯食い損ねた…腹減った。
部屋にあるもんを迂闊に食って清隆寺に怒られたら厄介だから買いに行くしかねぇな。
財布と携帯だけ持って自室の扉をそっと開けて周りを確認する。
清隆寺はソファに座ってテレビを見てる。
つまり俺の方に背中を向けてる。
今の内だ!って足音を立てないように玄関へと向かった。


「おい。待て」

急に呼び止められて大袈裟なぐらい肩が跳ねた。
何で見てないのに分かんだよ!音立ててねぇぞ俺っ!
そんなツッコミも言えないまま大人しく立ち止まった。
外に出るのも許可がいるとか?


「こっち向け」

言われた通り清隆寺の方を向いた。勿論、顔は上げてない。あらぬ誤解を招くだけだしな。俺はちゃんと学んだ。
で、振り向いたは良いけど清隆寺は何にも言ってこねぇ。
用があるから呼び止めたんじゃねぇのか?
流石に沈黙のままずっと居るのも嫌で盗み見るように視線を上げたら何かうっとりとした顔をしてる清隆寺。
え?何だその良い顔は。
疑問に思って清隆寺の視線を辿ると俺の腰元を見てる。
しまった。

今の俺の格好は首元が開いたボートネックの黒のロンTにスキニージーンズ。
シンプルなデザインが好きなのと、あと学校内で気合い入れた格好をするのもアホらしいからラフ過ぎる服装だ。
そして俺は身長の割りには細いらしくていつも身長にあったものより1つ小さめのものを着てる。当然丈とか足りないし体のラインがはっきりと分かる。
特に腰のラインとか、そのまんま。
制服よりもはっきりと、分かる。


ああああああああ!!
お前っ、呼び止めたのは俺の腰見る為かっ!
だからそんなうっとりした顔してんのかよっ!
ちょっ、見るな立つな来るな近寄るなぁぁあっ!!


 


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