何が悪い! | ナノ
女王様の嗜好

 


目を覚めたらそこは真っ白の場所。
え、俺ついに腹上死しちゃったの?
もっと気持ちぃ事したかったなぁ…
って思って上を見上げてたら目の前に蓮様のドアップ。

「うあ゙!」

驚いて声上げたけどまた何て酷い声。
声が枯れるのって時間差で来るよね。
あれ?蓮様も腹上死?
そんなに良かった?
とか思ってたけどよく見たら家具とかが見える。
ああ、寝室かぁ。
蓮様が運んできてくれたのかな?…想像の蓮様は凄く軽々と肩に担いでくれてたよ!

「大丈夫?」

蓮様優しい。頭を撫でてくれる手が気持ち良くてへらりと締まり無く笑った。

「お前は…可愛すぎ」

そう言って何回もチュッチュしてくる。
何か、またデジャブ。
蓮様の言葉にこの部屋に来た時に感じた疑問を思い出した。

「れん゙、さま…」

「今は蓮で良いよ」

呼び捨て、だと…!?
俺、もしかして蓮様攻略しちゃった?
やった、蓮様イベントコンプリートを目指すぞ!
じゃなくて。

「なんで、おれのなまえ…」

そう。蓮様は当たり前のように俺の名前を呼んでた。
でも俺は自己紹介してないし、ましてやクラスメイト以外に名前を覚えられるような良い事も悪い事もしてない。
それなのに蓮様は知ってた。
おまけに食堂で見かけた時から犯したかったとか言ってたような…。

俺が首を傾げてるとさっきのセックス中の雄らしさが嘘みたいな可愛い美少女スマイルを溢した。
レンちゃん可愛いーっ!

「僕はね、食堂で優と会った時に一目惚れしたんだよ」

What?え、えー?
俺、自慢じゃないけど一目惚れされるような顔じゃないよ。
顔の特徴を言えって言われたら口許にホクロがあるぐらいしかない。
蓮様とか疾風レベルの顔立ちなら分かるけどさ。

「このありふれた感じの顔立ちにちょっと抜けてる表情…それなのに口許のホクロがやらしくて最高に可愛い。今までで一番可愛い」

これは、褒められてる?
間違いなく最初2つは褒め言葉じゃないよぉっ!
でもこれで分かった。
蓮様は、平凡顔がお好きのようだ。
そして俺は蓮様が出会った平凡の中で一番の平凡らしい。
チクショウ!喜べない!

「しかも体はやらしくてエッチなんて…僕の好みそのものだよ」

蓮様がやらしい手付きで撫でてくるもんだから小さく震える。
そういや、服着てるし綺麗。
皆優しいよなぁ。勝手に盛って意識飛ばしてる俺の後処理もしてくれるなんて。

「今まで適当に抱いてきたけど…もう優じゃないと無理。またエッチするよね?」

何か圧力を感じる言い方だなぁ。
そんな言い方しなくても喜んで脚開くよ。蓮様上手いし。
だから迷う事無く頷いたら額にキスをしてくれた。

「可愛い優…でも腰が良くなるまで待つよ。今日は無理させちゃったから」

蓮様は女王様だけど気に入ると普段はデレデレになるのか…
美味し過ぎる!

『もう、アンタだけ、だからね。こんな事するの…特別、よ?』

的なぁぁあ!!
レンちゃーん!!
可愛いなレンちゃん。そんな風に言われちゃったら襲っちゃうぞっ!
寧ろ襲ってほしいんだよねっ。レンちゃんは誘い上手だから!
レンちゃんに誘われちゃったらもう…
でもレンちゃんは小悪魔だから焦らすんだよっ!!
もー…

「そんなにがまん、できない…」

なんてうっかり言っちゃったもんだから蓮様が目を見開いてらっしゃる。
あちゃー…

「優…お前は本当に…」

蓮様の言葉を聞いてなかったから笑って誤魔化した。


 


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