何が悪い! | ナノ
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『2年B組相沢優、至急生徒会室に来い』



最近は毎日のように、てか毎日生徒会室に呼び出されてる。
最初は平凡のくせに会長に呼び出されるなんて生意気な!とか言われてた。
俺悪くないのにねっ!
まぁでも、そんな声が聞こえたけど今は何故か同情されてる。
クラスの子には教室を出る前に肩をポンってされるようになったよ!
何でも、あまりに疲れきって帰ってくるかそのまま帰ってこないかだから御幸様の逆鱗に触れて無理難題を吹っ掛けられてると思われてるらしい。
ある意味合ってるけどね!
でも、皆の予想は外れてる。



「失礼します」

生徒会室のドアをノックしてから入るとそこには椅子にデンって座ってにやついてる御幸様。
その傍には眼鏡をくいっと持ち上げてから腕を組む冬舞さんに不機嫌そうだった眉間の皺が無くなるどころかだらしない顔になった夏希。
嬉しそうにきゃっきゃはしゃぐツインズに俺を手招きする蓮。
そして教室に居た筈の疾風。
そんなに美形が集まって俺を見つめないでーっ!
恥ずかしいっ!恥ずかしいからっ!
もう何回も呼び出されてるのに慣れないなぁ。


「さぁ優、今日も俺と遊ぶよなぁ?」

「今日は俺だろ。ルイも早くお前に会いたがってる」

「ふざけんじゃねぇよっ!優は俺を躾けてくれんだっ。そうですよねっ?」

「何それ違うしぃっ」

「優ちゃんはぁ、俺達と遊んでくれるんだもんっ」

「お前達はこの間遊んだでしょ?優、僕の手を取りなよ」

「こいつらの相手までする事はない。優、帰ろう」


「「「「今日は、誰にする?」」」」


「はっ!」


あまりに目の前の光景が麗しくてまた妄想しちゃってた。
でも今日の相手はもう決まってるよ。


「今日は…」



今日も目一杯気持ち良くしてもらっちゃお。
明日はあの人でその次は…今からすっごく楽しみだ。
優柔不断かもしんないけど、俺は誰か1人なんて決めらんないよぉ。
だから、良いよね?

皆違って皆良いもん!
皆選んで何が悪い!





fin.


 


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