何が悪い! | ナノ
よぉく思い出そう

 


俺ってさ、何でこんな事になったんだっけ?
確かえーっと…そうそう。
ドSで女王様な蓮様が大好きなドMの雨宮の怒りを買って、それを回避する為にドSになりきって頑張ったんだよね。

俺、頑張れてないよね。


殴られてテンパってたのは分かるけどその解釈おかしくねぇぇぇっ!?
どうしてそんな決断に至った俺ぇぇぇっ!?
普通に考えてないだろそれっ!!
俺が蓮様に並ぶ!?
そんな発想ナンセンス過ぎるぞぉぉっ!!

だってさぁ、蓮様相手だよ?
あのプリティフェイスだよ?
まず顔ってか見た目でかなり劣勢じゃん。
そしてドSさとかさー、俺にあった?
最近ドMさに定評がある気がする俺だよ?
そりゃ最初は頑張ったけど最終的に自分が気持ち良くなる事しか考えてなかったし。
雨宮を攻めるのすっかり忘れちゃってたからね!

顔もドSさも負けた俺が蓮様に敵う筈がない。
雨宮だってチンポにたっぷり媚薬掛けたからあんだけ盛っただけで冷静になればそりゃもう…あああああああ!!

やっぱり死亡フラグしか立たないよ!!
雨宮ルート攻略出来ませぇぇぇん!!


と、目を覚まして直ぐに自分の状況のヤバさが変わってない事に気付きました。
あの時イケる!とか思った俺ちょっと来い。
殴ってやる!
ああ、今更顔ちょー痛いよ。
さっきまで興奮してたから忘れてたけどちょー痛い。
絶対顔パンパン。だって感覚無いし。
目を開けた時雨宮が居なかったんだけどさぁ…

俺を始末する準備してる?

ひえぇぇぇっ!!
意識したらリビングかキッチンでガランガランとか何の音か分かんない音聞こえてるぅぅっ!!
もう怖い。
泣き叫びたい。
でも起きたのバレたら絶対殺られる。
流石に寝込みは襲わないだろう…!

という思いを込めてお祈りのポーズをしてみても無駄に終わった。
足音が近付いてる。
ベッドがっベッドが沈んだぁぁぁあ!!

もう直ぐそこにいる。
殺られると分かっていて震えない訳がない。
ガクブルとか生易しい揺れじゃないから。
立派なベッドが揺れちゃうぐらい震えてるから。
もう起きてんのバレてるかもぉぉっ!!


「……ご主人様」


一瞬耳を疑う言葉に思わず目を開いて直ぐにほっぺに冷たいものが当てられた。


 


[*prev] [next#]
[mokuji]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -