声に乗せて | ナノ


 


飴を食べてるだけって言い聞かせても駄目だった。
徹の唇が何回も重なって舌が絡められたら気持ち良かったんだよ。
その結果、俺のナニが反応しちゃった。
ちっさいし女の子みたいな歌声だけど俺だって男なんだよっ。
気持ち良い事されたら勃っちゃうって。

「燈瑪って結構敏感?」

「ひぁっ、なっな、何してっ…!」

徹待った、ちょっと待ったぁっ!
さっきまで膝で押されてたのに今度は徹が手で、手で軽く揉んでくる。
それは駄目だって!
ますます勃っちゃうからっ…


「ふっぁ、うっう…とお、る…」

「可愛い声…姫よりずっと可愛い…」

燈瑪よりって俺は燈瑪だけど。
あれ?もう分かんない。
だからお願い神様っ。
この状況の回避策をぉっ!
また徹の顔が近付いてきて身構えたけど唇が触れてこない。
それに股間にあった手が離れた。
神様!

「くそっ…あいつは無視するとここまで探しに来そうだし…」

「と、徹…?」

今舌打ちした?
徹って眉間に皺寄せたら結構迫力あるんだな。
怖くて顔引き攣る。

「燈瑪、俺が出てから5分は待てよ?あと…また飴食べような。約束」

「う、うん」

俺の唇に軽く吸い付いてから徹は出ていった。
トイレを出た瞬間徹の大きな声が聞こえた。
それとこれは…そうだ、総取締役の声。
結構声が聞こえるから近くに居たんだ。
あ、危なかった!
聞かれてたらどうなったか。
また飴食べる時には周りも気を付けなきゃ。
いや、今はそれより俺のナニがぁ。

「完璧、勃っちゃってるよ…」

あと5分ぐらいで治まるかな。
学校で抜くとか嫌だ。
どうか、どうか治まりますように!










「治まらないよなぁ…」

5分以上待って多少熱は落ち着いたけど肝心のナニは熱いままだ。
上着が大きいし分かりにくいけどちょっと浮き上がってる。
学校のトイレで抜くなんて事はしたくない。
だからってこのまま誰か残ってるかもしれない教室に鞄取りに行くなんて事も出来ない。
もし見られたら変質者扱いされてしまう!
入学してそんなに日が経って変質者扱いなんて嫌だ。
こうなったら急いで部屋に帰って抜くしかっ…鞄はそれから取りに行こう。
あっ、でも陵に見つかったら…よし、それは大丈夫だ。
今日は金曜だし陵は委員会で遅くなる。
そうと決まれば早く部屋に帰ろう!
さっさと抜いて鞄を取りに行くぞっ。
上着の裾を引っ張って若干前屈みのまま足早に部屋に向かった。
幸い、廊下に誰も居ない。
ほんと良かった!
もう部屋に着いたし後はトイレに行って…


「あ、燈瑪っ!おかえりぃっ!」

トイレに行って抜くだけなのに。
まさか桜慈が遊びに来てくれてるなんて。


 


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