声に乗せて | ナノ
勘弁して

 


指の侵入を拒むように締めても陵は執拗に指先で揉んでくる。
駄目、駄目駄目駄目!
散々イッといてあれだけど、この先は駄目だってば!

「りょ、っ…だ、だめっ…」

お仕置きだからか全く聞く耳持ってないよ。
いくら力を入れてても何回も揉まれると少しずつ解れてお陰で指が少しずつ入ってきた。
中に入ってきた骨張った少し太めの指に息が詰まった。

「ひっ…ぅ、うぅっ…」

「……結構すんなり入るもんなんだな」

入っちゃってるけど苦しいって!
指先がくいっと曲がって中を擦るように動くと前に桜慈に弄られた時の事を思い出してしまった。
あの時気持ち良かった、なんて何で今思い出してるんだよっ。

自分の中でツッコミを入れてみてもあの時の快感を思い出した所為で思わず陵の指を締め付けた。

「指に吸い付いてくるぞ…やらしい」

どっちがだ!
吸い付くように締めても指は遠慮なく抜き差しされて何とも言えない異物感に俺の熱が冷めていく。
ゾワゾワして気持ち悪い…桜慈の時はそう思わなかったけどゴツゴツした指が出入りしてたらそう思うよね。
それでも念入りに解すように…って待てよ。
ほ、解れたら陵のをい、入れられ…!


「りょっ、むりっ、やっ、やだっ…」

あんなの入れられたら死ぬ!
確か嫌がっても解れちゃえば入れられるんだよね?
嫌がってても受けの体は素直なんだよねーとか桜慈言ってた!
今のままじゃ俺受けっぽいし入れられる!

頭の中でぐるぐる考えてたら背中に温もりを感じて後ろから覗き込まれて頬っぺたにちゅって音がした。
でも指を動かすのはやめてくれないんだね。


 


[*prev] [next#]
[mokuji]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -