「あっ、破けちまった!」
「貸してティーダ、それくらいなら縫ってあげる」
「おーい構えよオニオーン」
「構えって何だよバッツ、もう、一応は年長組でしょ」
「あ……オニオン」
「何だいティナ、何でも言って?」
「良くやるよなぁオニオンも」
「ちょっと重いってば、のしかからないでよジタン!」
くるくると良く動き、語り、回る、伝説の称号を持つ少年に、不意にスコールがぽつりと一言。
「まるで四人いるような器用さだな」
「ね」
ほとんど同時に四人を相手にしつつ、それでも楽しげな表情を崩さないオニオンナイトに、セシルは微笑ましげな笑みを浮かべた。